【4月6日 AFP】現地5日に行われた07-08イングランド・プレミアリーグ・第33節のアーセナル(Arsenal)戦で先制点を決めたリバプール(Liverpool FC)のピーター・クラウチ(Peter Crouch)が、ラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)監督の起用法の誤りを証明するチャンスを手にし、胸を撫で下ろしていることを認めた。

 リーグ戦では2月以来となる先発出場を飾ったクラウチは、敵地エミレーツ・スタジアム(Emirates Stadium)で行われたアーセナル戦で前半42分に先制点を決め、後半9分にニクラス・ベントナー(Nicklas Bendtner)に同点ゴールを許すまでチームにリードをもたらしていた。

 クラウチは最後の先発出場を飾った2月2日のサンダーランド(Sunderland AFC)戦以来のゴールを記録したが、それでもアンフィールド(Anfield)での自身の将来が依然として不確かであることを理解している。

 2008-09シーズン終了後にリバプールとの契約を終えるクラウチは、フェルナンド・トーレス(Fernando Torres)の後ろにスティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)を配するベニテス監督の攻撃システムの下では先発出場の機会がほとんど得られていない。

 クラウチは「2通りの道がある。それは諦めるか、または自分に何ができるかを証明するかだ。フラストレーションが溜まっていたので試合に出られて良かった。とても満足している。久しぶりの試合でみんなに僕が生きていることを思い出してもらえた」と語っている。

 さらにクラウチは「厳しい立場に立たされている。嘘をつくつもりはない。誰もビッグマッチを座って見たくはない。僕はその一員でありたいんだ。今日の試合ではそうなったが、できればシーズンが終わるまでに数試合は出場したい。現実的になる必要がある。もし監督がワントップを選択するのであれば、ほとんどの試合にフェルナンド・トーレスが出場することになるだろう。今後の展開を見守らなければならない。監督はピッチに立てば僕がチームのために全力を尽くすことを知っている」と語り、自身の今後については含みを見せた。

 一方、クラウチについてベニテス監督は「ピーター・クラウチの働きには満足している。我々は新たな契約を提示しており、その返答を待っている段階だ。2人のストライカーを起用することもあるので、我々は彼をキープしておきたい」と語り、同選手が自身のプランに入っていることを強調している

 欧州チャンピオンズリーグ2007-08(UEFA Champions League 2007-08)・準々決勝でも顔を合わせるためアーセナルと3連戦となるリバプールは、現地2日に行われた第1戦に続いてエミレーツ・スタジアムでの2戦目を1-1で乗り切っている。

 両チームの3戦目は舞台をアンフィールドに移して同8日に行われるが、ベニテス監督は5日の試合でジェラードやトーレスをはじめ主力選手を温存しており、心理的にはリバプールが優位に立っているとの見解を示している。

 ベニテス監督は「毎週試合に出ていない選手で結果を得ることができ満足している。少なくともチャンスを作って得点を奪うことができ、彼らを止めることができるのも分かったので、我々にとってポジティブな結果だ」と語っている。(c)AFP