【2月14日 AFP】サッカーヨーロッパリーグ2012-13(UEFA Europa League 2012-13)決勝トーナメント1回戦の第1戦を14日に控え、優勝候補のイングランド・プレミアリーグの4チームに注目が集まっている。  チェルシー(Chelsea)とリバプール(Liverpool FC)という伝統ある強豪2チームに加え、イングランドからはUEFA杯(UEFA Cup)時代に2度の優勝を誇るトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)とニューカッスル(Newcastle United)が決勝トーナメントに臨み、その名を歴史に刻もうとしている。 ■不安定な戦い見せる「欧州王者」チェルシー  11-12シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2011-12)覇者のチェルシーは、チャンピオンズリーグ優勝の翌シーズンに同大会のグループリーグで敗退するという史上初の不名誉な記録を作ってしまったが、現在は状況を肯定的にとらえ、ヨーロッパリーグの制覇に目標を定めている。  チェルシーは、ウィンターブレーク後初めての公式戦となるチェコのスパルタ・プラハ(Sparta Prague)と敵地で対戦する。  ラファエル・ベニテス(Rafael Benitez) 暫定監督率いるチェルシーは歯車のかみ合わない状態が続いており、直前のリーグ戦第26節では降格圏に沈むウィガン(Wigan Athletic)に4-1で大勝したものの、ここ5試合で勝ったのはこの1試合のみにとどまっている。 ■今季唯一のタイトル獲得にかけるリバプール  史上最多となる4度目の優勝を目指すリバプールは、ロシア・プレミアリーグを連覇中のゼニト・サンクトペテルブルク(Zenit St. Petersburg)と敵地で対戦する。  11日のウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(West Bromwich AlbionWBA)との本拠地でのリーグ戦に0-2で敗れ、リーグ9位で試合を迎えるリバプールだが、チームを率いて1年目のブレンダン・ロジャーズ(Brendan Rodgers)監督は選手が敗戦の痛手からすぐに立ち直り、2007-08シーズンにUEFAカップ王者となったゼニトとの対戦に備えてくれると楽観視している。  3部オールダム・アスレチック(Oldham Athletic)に敗れてFAカップ2012-13(FA Cup 2012-13)も敗退しているリバプールにとっては、現実的に考えてヨーロッパリーグが今シーズン最後のタイトル獲得のチャンスとなる。 ■好調のトッテナムとニューカッスル  トッテナムは、フランス・リーグ1で優勝争いを演じているオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)を本拠地ホワイト・ハート・レーン(White Hart Lane)に迎え撃つ。2012年8月にリヨンからトッテナムへ移籍したGKウーゴ・ロリス(Hugo Lloris)は、初めて古巣と対戦することになる。  トッテナムがこのところリーグ戦で10試合無敗を維持しているのとは対照的に、リヨンは直近のリーグ戦で久々の連敗を喫し、2007-08シーズン以来となるリーグ優勝が遠のいた。  しかしながらトッテナムも、チーム得点王のイングランド代表ジャーメイン・デフォー(Jermaine Defoe)をけがで欠いてリヨンとの一戦を迎えることになる。  また、冬の移籍市場で補強したフランス人選手の活躍で浮上のきっかけをつかみつつあるニューカッスルは、本拠地セントジェームズ・パーク(St James' Park)にウクライナのメタリスト・ハルキウ(Metalist Kharkiv)を迎えるが、欧州カップ戦では本拠地で11試合負けていないこともあり、チームは自信に満ちている。  この他、前回大会(UEFA Europa League 2011-12)王者のアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)とロシアのルビン・カザニ(Rubin Kazan)、UEFAカップ優勝3度のインテル(Inter Milan)とルーマニアのCFRクルージュ(CFR Cluj)、ナポリ(SSC Napoli)とチェコ1部リーグで首位に立つヴィクトリア・プルゼニ(Viktoria Plzen)の対戦などが注目の試合として挙げられる。(c)AFP/Martyn Wood