【7月20日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は19日、ティト・ビラノバ(Tito Vilanova)監督が病気の治療に専念するため、クラブの指揮官を退任すると発表した。

 現在44歳のビラノバ監督は、2011年1月に耳下腺にできた腫瘍を除去する手術を受けたが、2012年12月に再発したため、米ニューヨーク(New York)で10週間の化学療法と放射線治療を行っていた。

 その後、ビラノバ監督は3月にFCバルセロナの指揮官に復帰し、クラブをリーグ制覇へと導いている。

 記者会見に臨んだFCバルセロナのサンドロ・ロセール(Sandro Rosell)会長は、「定期検査を受けた結果、監督と治療の両立は無理だと分かったため、ティト・ビラノバは病気の治療を行うことにした」と述べた。

「私はすべての人に、特にメディアの方々にお願いしたい。彼と彼の家族の名において、彼らのプライベートを尊重してほしい」

 またロセール会長は、ビラノバ監督の後任について、「おそらく、週明けに発表できる」としている。

 ビラノバ監督の退任を受け、FCバルセロナは20日にポーランドで予定されていたレヒア・グダニスク(Lechia Gdansk)との親善試合を中止することを決めた。

 スポーツディレクターのアンドニ・スビサレッタ(Andoni Zubizarreta)氏とともに会見に臨んだロセール会長は、「そうする気になれなかった」とコメントしている。

「私は人生は続いていくと言いたい。今回のことは大きな打撃だ。FCバルセロナにとって非常に厳しい。しかし、バルセロナはたくさんの打撃を受け、それらを乗り越えてきた。今日も例外ではないはずだ」

「みなさんにお願いします。人をまず最優先に、クラブは二の次だと考えてほしい」

 この日行われた記者会見には、リオネル・メッシ(Lionel Messi)やカルレス・プジョル(Carles Puyol)を含むバルセロナの選手たちも出席した。

 2014年6月までFCバルセロナと契約を結んでいたビラノバ監督は、2012年6月にジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)前監督からチームを引き継いでいた。(c)AFP