【6月5日 AFP】スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)のフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長が、所属するクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が契約更新を拒否しているとの報道を否定した。

 マドリード(Madrid)を拠点とするのスポーツ紙アス(AS)によると、レアルとロナウドとの契約更新をめぐる交渉は「行き詰まっている」という。

 しかしペレス会長は、交渉が不調との報道を否定した。現在の契約が2015年に満了するロナウドとの契約更新は、新たに4年の任期に就くペレス会長にとって大きな仕事の1つとなっている。

 3日夜にスペインのテレビ番組に出演したペレス会長は、報道について「誤った情報だ」とコメントした。

「詳細に触れるつもりはないが、1つだけ言えるのは、クリスティアーノの交渉は行き詰まってなどいないということだ。報道は我々の現状と一致していない」

「新しい契約を結ぶのが明日になるか、明後日か、その先かは分からないが、現時点で交渉は停滞していない」

 2日に行われたクラブの会長選で、他に候補者が現れなかったため公式に再選を果たしたペレス会長は、28歳のロナウドについて、レアルで現役を終えてもらいたいとまで発言した。

「以前にも言ったことだが、クリスティアーノは世界最高の選手であり、それゆえ最高の報酬を支払われるべきだ」

「ファンがロナウドの去就について心配しているかは分からないが、契約はあと2年残っているし、我々としてはレアル・マドリードで引退してもらいたい」

「長くチームにとどまってくれると確信しているし、ファンの皆さんが安心したいというならこう言おう。我々は選手としてのクリスティアーノ・ロナウドとともに、可能な限り早く、『デシマ』(欧州チャンピオンズリーグの10度目の優勝)を達成すると」

 その一方でペレス会長は、チームの本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で4日に行われた再選のセレモニーで、チームには引き続き最高レベルの基準を求めていくとし、次のように宣言した。

「今日、レアル・マドリードは新しい時代へ入ります。我々のファンは、勝利した時でさえ満足することはありません。過去数年、我々は成長し、向上を続けてきましたが、今後もさらに上を目指していきます」

「我々には才能と勝利への飢え、情熱を持った選手がそろうチームがあり、またテクニカルスタッフも、求めるレベルを満たしています」

 しかしながら66歳のペレス会長は、新監督の発表時期については言及しなかった。チームを3年間率い、2日にレアルでの最後の指揮を終えたジョゼ・モウリーニョ監督は、その後イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)と4年契約を結んだ。

 レアルの新指揮官の候補には、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)を率いるカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督、ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)を退任するユップ・ハインケス(Jupp Heynckes)監督の名が盛んにささやかれている。

 しかしながらハインケス監督は4日、1年間の休養を取ると発表した。ハインケス監督は今季バイエルンで、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)、リーグ戦、ドイツカップ2012-13(German Cup 2012-13)を制し、トレブル(3冠)を達成している。(c)AFP