【5月18日 AFP】サッカースペイン国王杯(Copa del Rey 2012-13)決勝でアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)に敗れたレアル・マドリード(Real Madrid)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督は17日、今季は自身にとって「史上最悪のシーズンだった」と振り返った。

 レアルはすでにスペイン1部リーグでFCバルセロナ(FC Barcelona)に優勝を許し、欧州チャンピオンズリーグ2012-13(UEFA Champions League 2012-13)では準決勝でボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)に敗れており、モウリーニョ監督が今季手にしたトロフィーはスペイン・スーパーカップ2012(Spanish Super Cup 2012)のみに終わった。

 アトレティコとの決勝戦ではその絶望感を例えるかのようにように退席処分を命じられたモウリーニョ監督は、「キャリアというのは、1年だけでなく、数年の積み重ねだ。いつも素晴らしいシーズンを送り、重要なタイトルを手にした人物を私は知らない」とコメントした。

「私のキャリアの中でも最悪のシーズンだった。タイトルを1つ獲得したが、それでレアル・マドリードは十分に満たされない。それゆえに、悪いシーズンだ。(国王杯の)決勝、(チャンピオンズリーグの)準決勝(に進出し)、リーグ戦で2位、そしてスーパーカップ。多くの人にとっては良いシーズンかもしれないが、私にとっては最悪だ」

 イングランド・プレミアリーグ、チェルシー(Chelsea)の指揮官に復帰するのではないかとうわさされているモウリーニョ監督は、レアルでの4シーズン目を迎えるか否かの推測について、言及することを拒んだ。

「あと3年の契約が残っているが、今後についてまだ会長と話し合いをもってはいない。(カルロ・)アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)や誰かの話が出てきたり、私がチェルシーやどこかへ行くのではといったりするのは普通のこと。正直なところ、会長と話し合いをするまで、クラブが公式に動くまで、これが続いていくと思う」

 またモウリーニョ監督は、試合について、アトレティコは勝者にふさわしくないとコメントした。

 1-1となった後、レアルは3度シュートを枠に嫌われ、延長に入ってアトレティコに勝ち越しゴールを奪われた。

 同点を狙いながらもさらなる好機を2度つぶしたレアルは、延長後半にはクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)を退場処分で失った。

「1-1の場面で3本もポストに当たるのは普通じゃない。結果が公平でないと考えるのにサッカーの魔術師になる必要はない。アトレティコは決勝の勝者にふさわしくない。延長で2度、ゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)とメスト・エジル(Mesut Ozil)がチャンスを手にした。結果はふさわしいものではない。とはいえ、サッカーではすべてが忘れ去られる。判定は忘れられ、ポストに当たったシュートは忘れられ、残るのは勝者というアトレティコだけだ」

(c)AFP/Kieran CANNING