【2月22日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は21日、10か月前に肝移植手術を受けたエリック・アビダル(Eric Abidal)に試合出場の許可が下りたことを明らかにした。

 FCバルセロナは公式サイトで、「午前の練習終了後、アビダルの健康状態に問題はないという嬉しい報告を受けた。これでアビダルは、シーズン残りの試合に起用することが可能になった」と発表している。

 2011年3月に肝臓腫瘍の摘出手術を受けたアビダルは、その2か月後には戦列に復帰し、同年5月にはチーム4度目となる欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2011)制覇を果たした。しかし、その後は肝移植手術を受けるために2012年2月からプレーしていない。
 
 FCバルセロナの発表によると、厳しいリハビリ期間を乗り越えたアビダルは、チームに復帰する準備が整っているとしている。

「アビダルは復帰に至るまでに長期間のリハビリを行ってきた。10月にはクラブ専属の理学療法士とともに特別なリハビリプログラムを行い、2か月後の12月19日からはチームに合流した」

 チームメイトのシャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)は、アビダル復帰の一報に喜びをあらわにし、同選手はチームが見習うべき存在だと語った。

「アビダルの復帰は今年一番嬉しいニュースだ。彼の練習に対する姿勢は、スポーツ、そして人生における手本になる」

 また、FCバルセロナの主将カルレス・プジョル(Carles Puyol)もアビダルの復帰を歓迎し、20日に行われた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2013)決勝トーナメント1回戦の第1戦で、ACミラン(AC Milan)に0-2で敗れたチームを明るくさせるニュースだったと述べた。

 プジョルは自身のツイッター(Twitter)で、「昨日(20日)はダメージを受けたが、アビダルの完全復帰の知らせはファンやサッカー界にとっても素晴らしいことだ」とメッセージを投稿している。

 臓器移植の専門家は、サッカーのような動きの激しいスポーツでは新しい肝臓を破損する危険性があるとしており、かつてフランス・リーグ1のオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)でプレーした経歴を持つアビダルの復帰について懸念を示していた。(c)AFP