【12月20日 AFP】スペイン・1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は19日、チームを率いるティト・ビラノバ(Tito Vilanova)監督(44)が、がん再発のため20日に手術を行うと発表した。

 今シーズンからFCバルセロナの監督に就任し、過去最高のリーグ前半戦を送るチームを指揮してきたビラノバ監督だが、クラブによると唾液腺がんの治療を必要としているという。

 2011年にも手術を行った同監督は、医師による経過観察を続けており、今回「手術を要する耳下腺の拡大」が発見された。手術は20日に行われ、その後さらに化学療法、または放射線治療に6週間程度を要するとクラブは発表している。

 監督の今後の活動について、クラブは「回復の経過にもよるが、治療と職務を両立できるはずだ」としている。しかしその後行われた記者会見で同クラブのサンドロ・ロセール(Sandro Rosell)会長が、ビラノバ監督は数週間チームを離れる見込みがあると示唆した。

 FCバルセロナの当面の指揮については、アシスタントコーチのジョルディ・ロウラ(Jordi Roura)氏が暫定監督を務めると、同クラブのアンドニ・スビサレッタ(Andoni Zubizarreta)スポーツディレクターが発表した。ロウラ暫定監督は22日のリーグ戦第17節、敵地でのレアル・バジャドリード(Real Valladolid)戦から指揮を執る。

 監督離脱の一報は、リーグ戦で2位のアトレティコ・マドリード(Atletico Madrid)に勝ち点9差をつけて独走する快進撃のさなかにもたらされた。また3位には、11-12シーズンのリーグ戦覇者である積年のライバル、レアル・マドリード(Real Madrid)が不調と内紛に苛まれながらも、勝ち点13差でつけている。

 ビラノバ監督は、4年間を共に戦ってきたジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)前監督の退任発表を受け、2012年4月に後任の指揮官に指名された。2011年11月22日にも、唾液腺の中で最大の「耳下腺」にできた腫瘍を除去する手術を受けたが、この時は術後わずか2週間ほどで当時の第2監督の職務に復帰している。(c)AFP