【9月20日 AFP】英ロンドン(London)のバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)で、同所の庭園で初めて行われるサッカーの試合開催へ向けた準備が進められ、19日にはピッチを設置する作業が行われた。

 エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の自宅の庭で、イングランド最古のアマチュアクラブが対戦する試合は、イングランドサッカー協会(Football AssociationFA)の創立150周年を記念する行事の一環として10月に行われる。

 女王の孫にあたるウィリアム王子(Prince William)は、FAの総裁を務めている。

 女王から使用許可が下りたことで、ロンドン北西部にあるウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)の整備スタッフは、身内の一大行事に向けてバッキンガム宮殿にピッチを設置する作業に従事している。

 同スタジアムのグラウンドマネージャーを務めるトニー・ストーンズ(Tony Stones)氏が作業チームの指揮を執り、同日の作業では100メートル×60メートルとなるピッチの長さを測定し、ひもで外枠が作られた。

 通常ならばストーンズ氏が整備したピッチを使用するのは高給取りのプロサッカー選手だが、10月7日にバッキンガム宮殿で行われる試合のカードは、サザンアマチュアリーグに所属するシビルサービスFC(Civil Service FC)とポリテクニックFC(Polytechnic FC)の試合で、アマチュア界の西ロンドンダービーとされている。

 FAは1863年にロンドン中心部にあるパブに集まった11クラブによって設立され、13の統一ルールが起草された。シビルサービスは創設メンバーで唯一現存しているクラブで、ポリテクニックは1875年に創設されている。

 ウィリアム王子は試合の主催者となり、ボランティア150人に対してはサッカーにおける草の根運動に貢献したとしてメダルが授与される。(c)AFP