韓国代表選手、イラン代表主将に「血の涙を流させる」
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【6月17日 AFP】(一部訂正)2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)アジア最終予選のグループAのイラン戦を控え、韓国代表選手がイラン代表の主将に「血の涙を流させる」と発言し、18日の直接対決を最悪の状況で迎えることになりそうだ。
両国の間で繰り広げられている激しい舌戦はヒートアップする一方となっている。
韓国の蔚山(Ulsan)で行われる一戦では、イラン代表は勝利が絶対条件となっているのに対し、韓国代表は勝ち点1以上で本大会の出場権を獲得することができる。
これまでに韓国代表の崔康煕(Choi Kang-Hee、チェ・ガンヒ)監督がイランに「苦痛を与える」と発言したことを受け、イラン代表のカルロス・ケイロス(Carlos Queiroz)監督と主将ジャバド・ネクナム(Javad Nekounam)は痛烈にこれを批判していたが、新たに韓国代表選手がかみついた。
ドイツ・ブンデスリーガ1部のハンブルガーSV(Hamburger SV)に所属する孫興民(Heung Min Son、ソン・フンミン)は、「彼(ネクナム)に血の涙を流させてやる。彼はしゃべりすぎることで有名だ。俺は言いたいことはピッチで表現する。俺たちは3点、4点奪って勝ってみせる」と挑発した。
対立の発端は2012年10月にテヘラン(Tehran)で行われた遠征でビザの発給や粗悪な練習施設などでひどい扱いを受けたと韓国側が不満を噴出させたことにある。同試合は激戦の末、韓国が0-1で敗れている。
崔監督は遠征時の記憶は今も選手の中に鮮明に残っていると語り、本拠地で迎えるイラン戦を前に相応の復讐を誓った。これを受けてケイロス監督とネクナムは崔監督を「恥知らず」と糾弾した。
しかし、崔監督は批判に対して直接攻撃することはなく、来年のW杯をケイロス監督はポルトガルの自宅でテレビ観戦することになるだろうと言うにとどまった。
そんな中、11日に行われたウズベキスタン戦で代表デビューを飾り、同試合のマン・オブ・ザ・マッチに選出された李明周(Lee Myung Joo、イ・ミョンジュ)は、メディアを通じてネクナムだけでなく強気な姿勢を見せるイランを一蹴した。 「僕はネクナムが何者か知らないし、報道で聞いたことがあるだけだ。イランが強いとは思わない。僕たちが自分たちのゲームに集中さえすれば勝てる相手だろう」
2002年のW杯日韓大会(2002 World Cup)で準決勝まで駒を進めた韓国は8大会連続、通算9度目のW杯出場を目指す。一方のイランはこれまで3度の本大会出場経験を持っている。
アジア最終予選は残り1試合となり、グループAは勝ち点14で韓国が首位、勝ち点13でイラン、勝ち点11でウズベキスタンが続いている。グループの上位2か国には本大会の出場権が与えられ、3位のチームは大陸間プレーオフ進出をかけてグループBの3位チームとプレーオフを戦う。(c)AFP