【6月16日 AFP】サッカーコンフェデレーションズカップ2013(Confederations Cup 2013)は15日、開幕を迎え、日本は0-3でブラジルに敗れた。

 W杯優勝5度のブラジルが、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)に牽引され、コンフェデレーションズカップ3連覇へ向けて完璧な開幕戦の勝利を飾った。

 コンフェデレーションズカップでは1997年大会と2005年大会、2009大会(Confederations Cup 2009)と3度制しているブラジルだが、それぞれ翌年に行われたW杯本大会では優勝を逃している。

 1950年大会以来となる自国開催のW杯を翌年に控えるブラジルは、それでも2013年の目標をこの大会の優勝に置いており、現代表に不満を見せている元ブラジル代表のペレ(Pele)氏へメッセージを送ることを目指している。

 そのペレ氏もまとった名誉ある、しかし歴史的には非常に重いブラジル代表の10番を6月から背負うネイマールは、このところゴールから見放されていたが、この試合では評判にふさわしい力を存分に見せ、前半開始わずか3分で見事なゴールを決めた。

 ブラジルは日本守備陣を翻弄し続けるネイマールに牽引され、後半にはパウリーニョ(Jose Paulo Bezerra Maciel Junior 'Paulinho')とジョー(Joao Alves de Assis Silva 'Jo')が難なく得点を重ねた。

 開幕戦に詰めかけた6万7400人の観客は、試合開始前には国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長とブラジルのジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領に対し、スポーツのイベントに使われた資金の額に抗議して大音量のブーイングを浴びせたが、ネイマールが先制点を決めると見事なゴールに酔いしれた。

 来季からスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に加入することが決まっているネイマールは、レアル・マドリード(Real Madrid)のマルセロ(Marcelo Vieira Da Silva Junior)が放り込んだボールをフレッジ(Fred)が胸で落としたところに合わせ、強烈なシュートをゴール右上隅に決めて日本のGK川島永嗣(Eiji Kawashima)を破った。

 アルベルト・ザッケローニ(Alberto Zaccheroni) 監督率いる日本は、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に所属する香川真司(Shinji Kagawa)、ロシア・プレミアリーグのCSKAモスクワ(CSKA Moscow)に所属する本田圭佑(Keisuke Honda)を中心に欧州でプレーする選手を多く備えているが、ブラジルの猛攻にさらされ、1失点でしのぎたいという思いも後半開始直後に破られることとなった。

 後半3分、ブラジルは右サイドバックのダニエル・アルヴェス(Daniel Alves)から完璧なパスを受けたパウリーニョが低いシュートを放つと、ボールは川島の手を弾いてゴールとなった。

 日本はその直後にドイツ・ブンデスリーガ1部のVfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)に所属する岡崎慎司(Shinji Okazaki)がシュートを放つと、ザッケローニ監督は後半5分に清武弘嗣(Hiroshi Kiyotake)に代えて前田遼一(Ryoichi Maeda)を投入し、岡崎を右サイド、前田をセンターフォワードに入れて必死の反撃を試みた。

 一方、ブラジルのルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)監督は、十分な仕事をしたネイマールを約20分を残した段階で下げ、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のルーカス・モウラ(Lucas Rodrigues Moura da Silva)を投入し、その後にはフッキ(Hulk)に代えてラツィオ(SS Lazio)のエルナネス(Anderson Hernanes)を送り込んだ。

 すると後半ロスタイム、オスカル(Oscar dos Santos Emboaba Junior)のきれいなスルーパスを受けたアトレチコ・ミネイロ(Clube Atletico Mineiro)のジョーが川島の股を抜くシュートを決め、3点目を挙げた。(c)AFP/Chris WRIGHT