【6月5日 AFP】オーストラリア・Aリーグのメルボルン・ハート(Melbourne Heart)は5日、かつてイングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)で活躍したハリー・キューウェル(Harry Kewell)と契約を結んだと発表した。

 同国内で最も有名なサッカー選手の1人である34歳のキューウェルは、2011-12シーズンを同都市のライバル、メルボルン・ヴィクトリー(Melbourne Victory)で過ごした後、個人的な理由でイングランドに移った。その後はカタールリーグのアル・ガラファ(Al Gharafa)に加入したものの、出場機会は3試合にとどまっている。

 現役時代にはオーストラリア代表でキューウェルのチームメイトだったメルボルン・ハートのジョン・アロイジ(John Aloisi)監督は、実戦から離れているキューウェルの状態にも太鼓判を押す。

「ここ数か月間はハリーと頻繁に連絡を取り合っていたが、彼のハングリー精神に心を動かされたし、感心した」

「中東でのハリーの進捗を頻繁にくまなく見ていたが、フィジカル面ですごく良い状態であることは明白だ。大事なプレシーズンを迎えるに当たってハリーが最初から大活躍することを確信している」

 10月に迎える2013-14シーズンのリーグ開幕戦で古巣のメルボルン・ヴィクトリーと対戦するキューウェルは、Aリーグ復帰に興奮を感じているという。リバプールの他にリーズ・ユナイテッド(Leeds United)やガラタサライ(Galatasaray)に在籍したことのあるキューウェルは、「Aリーグに戻ってプレーする意志は、常に僕の中にあった」と語る。

「ジョン・アロイジとは旧知の仲だし、一緒にプレーしたこともある。こんなエキサイティングなタイミングでメルボルン・ハートの一員になることに興奮してるよ」

 キューウェルはこれまでにオーストラリア代表として58試合に出場し、17ゴールを記録。2度のW杯出場経験を持っている。

 オーストラリア代表は、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)出場をかけたアジア最終予選の残り2試合を今月控えている。キューウェルは代表入りを逃したが、ホルガー・オジェック(Holger Osieck)代表監督はまだ門戸は開かれていると語っている。Aリーグに舞い戻ったキューウェルは、W杯に向けてサッカルーズ(Socceroos、オーストラリア代表の愛称)復帰を目指す。(c)AFP