激戦必至のモンテネグロ戦に臨むイングランド
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【3月26日 AFP】2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)欧州予選を戦うイングランド代表は26日、W杯出場へ向けた大一番になるであろうモンテネグロとの1戦に臨む。
22日のサンマリノ戦には8-0で大勝したイングランドだが、モンテネグロ戦はそれとは比べ物にならないほど厳しい試合になることが予想される。
この後に4節を残している段階での試合を、W杯出場を左右する分岐点と見なすのは早計とも言えるが、欧州予選のグループHを戦うイングランドの状況は、ここでの勝敗によって大きく変わってくる。
勝利した場合、イングランドはグループ首位の座をモンテネグロから奪い、さらに残り4節のうち3つを本拠地で戦うことができるため、有利な状況で終盤戦を迎えることができる。逆に敗れれば、首位モンテネグロとの勝ち点差は5に広がり、グループ首位にのみ自動的に与えられる出場権の獲得が危うくなる。
国際サッカー連盟(FIFA)のランキング28位のモンテネグロに対し、イングランドはサッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)の予選では2試合ともに引き分けにとどまっており、さらに今回の敵地ポドゴリツァ・シティ・スタジアム(Podgorica City Stadium)での試合では、敵意むき出しの雰囲気が作られることが予想される。
しかしながらチームを率いるロイ・ホジソン(Roy Hodgson)監督は、予選が始まった時点から厳しい戦いへの覚悟はできているとし、次のようにコメントした。
「激しい試合になることは前から分かっているし、この試合の敗戦が致命的となるかどうかは、時間が経ってみないことには分からない」
「とはいえ初めから負けるためにそこに行くのではない。モンテネグロが勝ち点3を取りたいと思うなら、素晴らしいプレーをするか、あるいは我々がひどいプレーをすることを期待しなくてはならない。こちら側としては、ひどいプレーをする気はない。試合には自信を持って臨む」
ホジソン監督は、ギャリー・ケイヒル(Gary Cahill)とセオ・ウォルコット(Theo Walcott)が負傷のため代表から離脱している状況ながら、大勝したサンマリノ戦から最大で6人の先発を入れ替えることを考えている。
また監督は、セラヴァッレ(Serravalle)でのサンマリノ戦をつま先の負傷で欠場したリバプール(Liverpool FC)のサイドバック、グレン・ジョンソン(Glen Johnson)がプレー可能な状態に戻りつつあることを明かしたものの、試合出場には痛み止めの注射が必要になると示唆した。
「あと数日でさらに良くなってくれることを願っている。もし回復が進まなければ注射が必要になるだろうが、出場には問題ない」
約17か月前に行われたポドゴリツァ(Podgorica)での前回対戦で、イングランドは2-2で引き分けたものの予選突破を決め、本大会では準々決勝まで進出した。しかしその試合では、イングランドのウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)がモンテネグロのDFミオドラグ・ジュドビッチ(Miodrag Dzudovic)を蹴りつけて退場処分を受け、両チームには遺恨が残った。
モンテネグロのホームで行われる今回の試合は一触即発の空気の中での戦いが予想されるが、イングランド主将のスティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)はチームメイトに冷静さを保つよう促している。
「非常に難しい試合になるだろうから、11人のまま戦い続けることが大切だ。向こうはすべての笛、すべてのファウルがあるたびにアピールして、主審に性急に判断を下すよう強要するだろう」
「賢明な判断を下せる、力のある審判が試合を裁いてくれると信じているが、いずれにせよ冷静さを保って退場者がでないようにすることが重要だ」
(c)AFP/Tom WILLIAMS