【3月21日 AFP】中国スーパーリーグ(1部)の大使に就任したデビッド・ベッカム(David Beckham)が20日、訪問した中国で会見を行い、同国への移籍の可能性について言及した。

 フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に所属し、イングランド代表で主将を務めた経験もあるベッカムはと現役キャリアの締めくくりの舞台に中国を選ばないとは限らないとコメント。

「私は今もプレーを続けています。今後体調を維持することが出来、選手としてまだ成長できると感じたら、(リーグ参戦の)可能性がないとは言えません。PSGを最後のクラブにして引退する、と言われ続けていますが、まだ続けるし、プレーするのが好きなんです。だから今後のことはわからない」と中国スーパーリーグ参戦の可能性があることを否定しなかった。

 37歳となりキャリアの晩年を迎えているベッカムは、2012年12月に米メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシー(Los Angeles Galaxy)を退団した後、今年2月に12-13シーズン終了までの短期契約でPSGに加入した。

 ギャラクシー退団を発表した際、ベッカムが現役引退前に「最後にもうひとつだけ挑戦したいことがある」と発言したことから、欧州からオーストラリアまで世界各地のクラブが移籍先にと買って出、中国メディアはベッカムのスーパーリーグ参戦のうわさを報じた。

 この報道は根拠のないものだったが、一方で資金の豊富な中国のクラブは、欧州で契約更改の時期に当たる夏にスター選手を獲得する傾向が強い。

 ベッカムは今後、スーパーリーグの開催される3月から11月にかけてさらに2度訪中し、八百長事件で失墜したリーグのイメージを回復するためプロモーション活動を行う予定となっている。

 スーパーリーグでは今年2月に、3年間にわたる調査の結果八百長が発覚。33名に永久追放処分が下され、ディディエ・ドログバ(Didier Drogba)が前シーズン所属した上海申花(Shanghai Shenhua)は2003年シーズンのリーグ優勝のタイトルをはく奪された。

 元イングランド代表であるベッカムの大使起用は、必死のイメージアップを目指すリーグの戦略だとの見方が大勢を占めている。(c)AFP