【3月5日 AFP】中国サッカー協会(Chinese Football AssociationCFA)は、デビッド・ベッカム(David Beckham)を同国スーパーリーグ(1部)の大使に任命したと発表した。

 CFAは声明の中で、国内でのサッカー普及および国際的な注目を集めるプロモーションを行うため、リーグ開催期間中の3月から11月にかけてベッカムが3度訪中するとしている。

 しかしながら国営メディアは、現在フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に所属するベッカムが八百長や賄賂の疑惑で傷ついた中国サッカーのイメージを修復できるのかと懐疑的な見方をしている。

 3年間にわたる調査の結果、2月に中国サッカー界の33人に対し永久追放処分が下され、上海申花(Shanghai Shenhua)は2003年シーズンのタイトルを剥奪されている。

 2012年にイングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)からニコラ・アネルカ(Nicolas Anelka)とディディエ・ドログバ(Didier Drogba)が上海申花に加入し、一部では中国サッカー界は危機を脱したとの見方が広がった。しかし、両選手はすでに上海申花を退団している。

 ベッカムの大使任命のうわさが広まり始めた2月、中国共産党機関紙の人民日報(People's Daily)は、ドログバとアネルカの退団はスーパーリーグの評価を傷つけたとし、「ベッカムはその傷を癒やすことはできないだろう」と評した。

「大金を投入してベッカムのような国際的なスター選手を雇うのではなく、CSL(中国スーパーリーグ)は質を高める努力をすべきだ。偽りなく魅力的な環境と優れたプロチームが無ければは、ドログバやアネルカのように国外のスター選手はさらに去って行くだろう」

(c)AFP