【1月23日 AFP】ブラジル政府は22日、2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)の開催10都市における発電所の建設プロジェクトに遅れが出ているものの、懸念される大会開催時の電力不足について否定した。

 ブラジル電力エネルギー庁(ANEEL)は「プロジェクトが遅れているとはいえ、大会中の電力供給にリスクを生じさせるものではない」と公式声明を発表した。

 フォリャ・ジ・サンパウロ(Folha de Sao Paulo)紙は同日、同庁から提出された技術報告書を掲載した上で、W杯開催12都市のうち10都市の発電所建設に遅れが出ていると報じた。

 同紙は「ANEEL、W杯期間中に電力供給制限の危機」と見出しを打ち、開催都市を通じて十分なエネルギー供給力を備えているのはフォルタレザ(Fortaleza)、レシフェ(Recife)の2都市のみとしている。

 記事に関してAFPの取材に応じた同庁は、引用された報告書は2012年第3四半期時点のもので最新ではないと答えており、同データを元に「大会期間中の電力不足のリスクを指摘するのは適切ではない」と主張した。同庁の担当者はプロジェクトの完了に自信を持っているとも語っている。

 スポーツ省のアルド・レベロ(Aldo Rebelo)大臣は、ANEELと関係各社は「(電力不足に対する)リスク軽減のためだけでなく」、W杯開催国としての成功につながるあらゆる側面を念頭に置いて尽力していると擁護した。(c)AFP