【1月8日 AFP】2012年の国際サッカー連盟(FIFA)表彰が7日、スイスのチューリヒ(Zurich)で開催され、スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するアルゼンチン代表のリオネル・メッシ(Lionel Messi)が4年連続で世界年間最優秀選手「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」に輝いた。

 メッシはレアル・マドリードのクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)、FCバルセロナでチームメイトのアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)を抑え、同世代最高の選手という地位を確固たるものにした。得票率でロナウドが23.68%、イニエスタが10.91%だったのに対し、メッシは41.60%を獲得している。

 過去に3年連続でバロンドールを受賞した選手は、現在欧州サッカー連盟(Union of European Football AssociationsUEFA)の会長を務める元フランス代表のミシェル・プラティニ(Michel Platini)氏とメッシだけだった。また、連続ではないものの、元オランダ代表のヨハン・クライフ (Johan Cruyff)氏とマルコ・ファン・バステン (Marco van Basten)氏が3度受賞している。  最優秀監督賞はレアル・マドリードのジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督とFCバルセロナ前監督のジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)氏を抑え、スペイン代表のビセンテ・デル・ボスケ(Vicente del Bosque)監督が受賞した。

 12-13シーズンのスペイン1部リーグで得点王争いトップに立ち、2012年の公式戦通算得点数でもゲルト・ミュラー(Gerd Mueller)氏が40年前に樹立した数字を上回る91得点を記録したメッシは、自身の輝かしい功績にまた新たな勲章を加えた。

 メッシは「もう一度この賞を頂けるなんて信じられない気分だし、4年連続で受賞できて感動しています。この賞はバルセロナのチームメイト、特にイニエスタと分かち合いたい。彼と毎日トレーニングができることを誇りに思っている。また、アルゼンチン代表の仲間にも感謝したい」とコメントした。

 また、2012年11月に長男ティアゴ君が誕生したメッシは、「私に投票してくださった各国の主将や監督に感謝したい。そして家族や友達、世界で一番大切な妻と息子にもありがとうと言いたい」と語っている。

 しかしながらメッシは先日、所属するFCバルセロナがレアル・マドリードからリーグタイトルを奪還すること、もしくは欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)で頂点に立たないかぎり、自身の得点は何の意味も持たないとの見解を示している。

「記録更新は嬉しいけど、チームの勝利に貢献することの方が重要だ。僕の得点はチームがタイトルを勝ち取るためにある。個人の記録よりもリーグ戦や国王杯(Copa del Rey)、チャンピオンズリーグで優勝することの方が大事だ」

 メッシについてFCバルセロナのティト・ビラノバ(Tito Vilanova)監督は、 「リオネルの素晴らしいところは、いつまでも子供のようなプレーをするところだ。若い頃から素晴らしい選手だった。15歳の頃の彼のプレーを見るのは楽しかったし、今でもそれは変わっていない」と賞賛している。

 惜しくも受賞を逃したポルトガル代表のロナウドだが、メッシが君臨する前の2008年にバロンドールを受賞している。また、スペイン代表のイニエスタは、W杯と欧州選手権(UEFA Euro)で優勝を経験しており、メッシが未だ手にしていない代表チームでの実績がある。

 年間最優秀ゴール「FIFAプスカシュ賞(FIFA's Ferenc Puskas Award)」には、アトレティコ・マドリードのファルカオ、サントスFC(Santos FC)のネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)を抑え、スロバキア代表のミロスラフ・ストフ(Miroslav Stoch)が受賞した。

 その他の表彰では、年間最優秀女子選手に米国代表のアビー・ワンバック(Abby Wambach)、女子チームの年間最優秀監督にピア・スンドハーゲ(Pia Sundhage)監督が選出された。(c)AFP/Diego Reinares