【1月7日 AFP】「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」の発表を翌7日に控え、FCバルセロナ(FC Barcelona)のリオネル・メッシ(Lionel Messi)が史上初となる4年連続受賞を果たし、現代最高の選手の地位を確立する瞬間が迫っている。

 バロンドールの最終候補にはFCバルセロナでメッシのチームメイトであるアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)、強豪レアル・マドリード(Real Madrid)のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が残っているが、圧倒的な最有力候補となっているのは25歳のメッシだ。

 受賞が決まれば、12-13シーズンのスペイン1部リーグですでに25得点を挙げ、2012年の通算得点数でも驚異の91得点を記録してゲルト・ミュラー(Gerd Mueller)氏の40年前の数字を上回ったメッシにとって、もう1つ新たな勲章が加わることとなる。

 しかしながらメッシは、チームがリーグ戦や欧州チャンピオンズリーグ2012-13(UEFA Champions League 2012-13)のタイトルを逃すことになれば、バロンドール受賞はまったく無意味だと強調している。

 ミュラー氏の数字を上回った後、メッシは「記録更新は嬉しいけど、チームの勝利に貢献することの方が重要だ。僕の得点はチームがタイトルを勝ち取るためにある。個人の記録よりもリーグ戦や国王杯(Copa del Rey)、チャンピオンズリーグで優勝することの方が大事だ」とコメントした。

 スイス・チューリヒ(Zurich)での受賞発表が間近に迫る中でも、メッシは以前と変わらず控えめな態度を保っている。

「イニエスタはバロンドールに十分ふさわしい選手だ。これまで成してきたことやプレーを見ればね。それと同時に、この賞はチーム全体のものになるだろう」

 これまでにバロンドールを3度受賞した選手は、メッシの他に現欧州サッカー連盟(UEFA)会長のミシェル・プラティニ(Michel Platini)氏、オランダの英雄ヨハン・クライフ(Johan Cruyff)氏とマルコ・ファン・バステン(Marco van Basten)氏がいるが、3年連続で受賞したのはメッシとプラティニ氏しかいない。

 一方、最優秀監督賞では、スペイン代表のビセンテ・デル・ボスケ(Vicente del Bosque)監督が受賞の最有力候補とみられている。デル・ボスケ監督は2012年、スペインを率いて欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)を制し、史上初となる主要国際大会3連覇を達成した。

 デル・ボスケ監督の他、候補にはレアル・マドリードのジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督、元FCバルセロナ監督のジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)氏が挙がっている。

 また女子選手の部門では、FIFA年間最優秀選手(FIFA World Player of the Year)賞を5度受賞したブラジルのマルタ(Marta)の他、アビー・ワンバック(Abby Wambach)とアレックス・モーガン(Alex Morgan)の米国勢が最終候補に残っている。(c)AFP