【7月12日 AFP】スイスの最高裁が11日、国際サッカー連盟(Federation Internationale de Football Association、FIFA)のジョアン・アベランジェ(Joao Havelange)元会長らが、マーケティング代理店から多額の賄賂を受け取っていたことを示す法廷文書を公表した。

 文書では、1998年にジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)現会長に席を譲るまで24年間会長の座についていたアベランジェ氏が受け取っていた額は少なくとも150万スイスフラン(約1億2000万円)、元FIFA理事のリカルド・テイシェイラ(Ricardo Teixeira)氏も少なくとも1274万スイスフラン(約10億3000万円)を受け取ったとされている。

 2001年に破綻した国際スポーツマーケティング企業ISLからの賄賂の実態については、英国放送協会(BBC)が11日に発表した同文書のなかで詳細に報告されている。

 スイス最高裁の公開した文書を公式ウェブサイトで公開しているFIFAは声明を発表し、「アベランジェ氏とテイシェイラ氏の名前は挙がっているが、ブラッター会長の名はない。スイス連邦裁判所が関与したと公表するのは二人の外国人のみであって、FIFAの会長はこの件には関わっていない」と強調している。(c)AFP