【6月27日 AFP】サッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)準決勝のポルトガル戦を控えたスペイン代表のアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)は26日、スペインが退屈なサッカーをしていると非難を受けているのは、対戦相手が守備的過ぎることに原因があると語った。

 ビセンテ・デル・ボスケ(Vicente del Bosque)監督率いるスペインは、欧州選手権2008(Euro 2008)、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)制覇に続いて今大会で優勝を飾り、史上初の国際主要大会3連覇(トレブル)を目指している。

 フリア・ロハ(La Furia Roja、スペイン代表の愛称)のティキ・タカ(Tiki Taka)と呼ばれるパス重視のプレースタイルは、この4年間絶え間なく賞賛されていたが、無益なボール回しでポゼッションを高めるプレースタイルが批判の的になりはじめている。

 それでも、イニエスタは批判を気にすることはないと語った。

「誰も彼も同じものが好きではないし、全ての事に賛成するわけではない。その点においてサッカーは素晴らしいし、多様性のある意見が特別なものにしてくれている。僕らには、2つのトロフィーを勝ち取った自分たちのスタイルがある。ただ全ての意見は正当だし、それを僕は尊重するよ」

「攻撃的なチームとスペースもないほど引いた相手との試合は、もちろん勝利を目指すチーム同士の打ち合いほど面白くないのは事実だ。とはいえ、この成功をもたらしたスタイルが僕らを認識させてくれる。忘れないでほしいのは、このスタイルが数年前にスペインの歴史を永遠に変えたこと。それだけで僕は十分だと思うよ」

 スペインは南アフリカW杯の決勝トーナメント1回戦でポルトガルに1-0で勝利しているものの、同年11月にリスボン(Lisbon)で行われた親善試合では、ポルトガルが4-0で大勝を収めている。(c)AFP/Tom Williams