【6月24日 AFP】サッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)は23日、共催国ウクライナのドネスク(Donetsk)で準々決勝が行われ、前回王者のスペインは2-0でフランスを破り、準決勝に進出した。

 代表通算100試合出場を果たしたシャビ・アロンソ(Xabi Alonso)が2得点を挙げ、前人未到の国際大会3連続優勝へ一歩前進したスペインは、27日に行われる準決勝でポルトガルとのイベリアダービーに臨むことになる。

 また、スペインが国際大会の公式戦でフランスから勝利を挙げたのは、通算7試合目にして初めてとなった。

 フランスのローラン・ブラン(Laurent Blanc)監督は、攻撃力の高いスペインを封じるために右サイドにマテュー・ドゥビュシー(Mathieu Debuchy)とアンソニー・ラヴェレール(Anthony Reveillere)を配置した4-5-1フォーメーションを採用した。

 一方、スペインのビセンテ・デル・ボスケ(Vicente del Bosque)監督は、最前線にフェルナンド・トーレス(Fernando Torres)ではなくセスク・ファブレガス(Cesc Fabregas)を起用するゼロトップシステムを採用した。

 右サイドにサイドバックを2人並べて守備を固めたフランスを相手に主導権を握ったスペインは、前半19分にフランスの右サイドと対峙する自身の左サイドから得点を挙げた。

 アンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)のスルーパスに反応した左サイドのジョルディ・アルバ(Jordi Alba)が、体勢を崩したデブチを振り切ってセンタリングを上げると、ノーマークで待ち構えていたアロンソが代表通算14得点目となる先制ゴールをヘディングで決めた。

 先制を許したフランスは、その後1トップのカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)がファウルで倒され、好位置でフリーキック(FK)を獲得したが、ヨハン・カバイェ(Yohan Cabaye)が直接狙ったシュートは、スペインのゴールキーパー(GK)のイケル・カシージャス(Iker Casillas)にセーブされ、同点に追いつくことはできなかった。

 後半に入るとフランスは、フランク・リベリ(Franck Ribery)のクロスにドゥビュシーがヘディングで合わせてチャンスを作ると、ブラン監督はサミル・ナスリ(Samir Nasri)、ジェレミ・メネス(Jeremy Menez)、オリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)といった攻撃的選手を次々と投入した。

 しかし、危なげなく試合を運んだスペインは、後半ロスタイムに途中出場のペドロ・ロドリゲス・レデスマ(Pedro Rodriguez Ledesma)が倒されて獲得したペナルティーキック(PK)をアロンソが決め、勝利を手中に収めた。(c)AFP/Tom Williams