【6月23日 AFP】22日に行われたサッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)の準々決勝で、ドイツ代表のミロスラフ・クローゼ(Miroslav Klose)が1得点を記録し、1970年代に活躍したゲルト・ミュラー(Gerd Mueller)氏が保持する同国代表歴代最多得点記録の通算68得点まであと4ゴールに迫った。

 生まれ故郷のポーランドで行われたギリシャとの準々決勝に出場した34歳のクローゼは、後半23分にヘディングで代表通算64得点目となるゴールを決め、ドイツの勝利に貢献した。

 ヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督がギリシャ戦でマリオ・ゴメス(Mario Gomez)、ルーカス・ポドルスキー(Lukas Podolski)、トーマス・ミュラー(Thomas Mueller)を温存したため、ゴメスに代わって先発出場したクローゼは、オフサイドの判定で無効となった幻のゴールを決めるなど、序盤から得点を狙い続けた。

 後半23分に主要国際大会での通算17得点目を挙げたクローゼは、その後も果敢に攻め続け、同29分にはヘディングシュートがギリシャのゴールキーパー(GK)に阻まれたものの、こぼれ球に反応したチームメイトのマルコ・ロイス(Marco Reus)がゴールを奪っている。

 試合後にクローゼは「先発出場のチャンスを与えられて嬉しかったし、ゴールを決めることができて良かった。ドイツはベンチの控え選手も強い際立ったチームだ。誰が入ってもプレーできるのはすばらしいことだ」と語った。

 続けて試合を振り返ったクローゼは、「自分たちの試合を展開すれば得点チャンスが生まれると思っていた。その通りになったよ」と語った。

 幼い頃にドイツへ移住したクローゼと同様に、チームメイトのポドルスキーもポーランド出身で、2人はピッチ上でポーランド語を使い会話することもある。

 クローゼはゲルマン系民族が多く居住していたポーランド南部のオポーレ(Opole)の出身で、両親はドイツ移住後もキャリアを継続したスポーツ選手だった。

 ドイツ国内のアマチュアチームでキャリアをスタートしたクローゼは、2001年3月のアルバニア戦でドイツ代表デビューを飾ると、2002年サッカーW杯日韓大会では決勝進出を果たし、2006年W杯ドイツ大会と2010年W杯南アフリカ大会では3位に入った。

 クラブではドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に4シーズン在籍した後、11-12シーズンからイタリア・セリエAのラツィオ(SS Lazio)でプレーしている。(c)AFP