【6月22日 AFP】サッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)に出場するドイツ代表のヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督は21日、ギリシャとの準々決勝でチームが殺人本能をむき出しにして戦うことを望んでいると語った。

 16日に行われたグループAの最終戦でロシアを破り、グループ2位で準々決勝に進出したギリシャは、高く評価されている堅守と効果的なカウンターアタックを武器に、今大会唯一の全勝を誇るドイツから大金星を狙っている。

 16年ぶりの優勝を目指すドイツのレーブ監督は、厳しい戦いを強いられながらもデンマークに2-1で勝利した17日のグループ最終戦で得た教訓からチームは学ばなければならないと語った。

 ポルトガル、オランダ、デンマークと強豪がひしめくグループBを勝ち抜けたレーブ監督は、「ギリシャは簡単に倒せるチームではなく、非常に厳しい試合になる。われわれが豊富な運動量と速いテンポでプレーすれば、多くのチャンスを作ることができる。デンマーク戦で苦戦を強いられたのは何度もあったチャンスを生かせなかったからだ。ギリシャとの試合は殺人本能をむき出しにして戦うことが重要だ」と語った。

 前回の2008年大会で準優勝に終わり、W杯では2006年ドイツ大会と2010年南アフリカ大会の2大会で3位に入ったドイツは、今大会の優勝候補の一角に挙げられている。

 しかしながらレーブ監督は、決勝トーナメントで「優勝候補」というレッテルは無意味だと主張した。

 レーブ監督は、「決勝トーナメントには独特な雰囲気があり、優勝候補だからといって次のステージに進出できるとは限らない。ロシアがグループリーグを突破すると見られていたのに、ご覧の通り勝ち残ったのはギリシャだ。試合になれば前評判なんて関係ない」と語っている。

 続けてレーブ監督は、「自分たちが全力を出し、信念を持って戦うことができれば、ギリシャを十分に倒せる。相手に合わせる必要はなく、自分たちの試合に集中すべきだ。90分間でわれわれの力を発揮することができれば、勝者としてピッチを後にすることができる」と語った。(c)AFP/Ryland James