アジア人選手でただ一人脚光浴びた香川
発信地:香港
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【5月20日 AFP】今夏の移籍市場で日本代表の香川真司(Shinji Kagawa)の移籍に注目が集まる中、今シーズンのアジア人選手は欧州各国リーグで我慢を強いられた。
■プレミアリーグ移籍が噂される香川
ドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)で攻撃的ミッドフィールダー(MF)として活躍する香川は16日、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)監督と面談したことを明らかにした。11-12シーズンのリーグ優勝を逃したユナイテッドは、プレミアの他クラブも香川獲得に乗り出すと予想して先手を打った。
11-12シーズンでリーグ通算17得点を記録しドルトムントのリーグ2連覇に大きく貢献した香川は移籍希望を公にし、ドルトムントは高額で香川を放出することを目論んでいる。2010年にJリーグ1部(J1)のセレッソ大阪(Cerezo Osaka)から35万ユーロ(約4000万円)で移籍した香川の市場価値は現在約1300万ユーロ(約14億円)まで跳ね上がっているが、残りの契約期間が1年しかないために控えめな額となっている。
香川は「決断を下す前に真剣に考えたい」とコメントしている。
■迷走する韓国勢
香川がユナイテッド行きを具体化させるなか、そのユナイテッドに所属する朴智星(Park Ji-sung、パク・チソン)は不調なシーズンを送り、退団の可能性が出てきた。
31歳の朴智星の11-12シーズンのリーグ先発出場数は10試合に留まった。4月に行われたマンチェスター・シティ(Manchester City)との重要なダービーマッチでは後半途中に交代となり、チームも0-1で敗戦を喫した。
契約期間が残り1年となった朴智星はユナイテッドでの現役引退を希望していたが、自身の夢が「現実にならないかもしれない」と認めた。
朴智星は韓国英字紙コリア・タイムズ(Korea Times)に対し、「ユナイテッドで引退を迎えたいという思いは本当。でも願いが必ず現実になるとは限らない。状況が大きく変われば、うまくいきそうな気がする」と話した。
しかし朴智星は、アーセナル(Arsenal)の朴主永(Park Chu-Young、パク・チュヨン)に比べれば健闘している。
2011年にASモナコ(AS Monaco)からアーセナルに移籍したフォワード(FW)朴主永は韓国代表チームの中核を担うと見込まれたものの、16日に発表された2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)最終予選の代表から外れた。
朴主永はASモナコ在籍時にモナコで取得した10年間の長期滞在ビザを理由に兵役義務を先送りしており、その騒動で代表に召集されなかった。
韓国代表の崔康煕(Choi Kang-Hee、チェ・ガンヒ)監督は「国の代表チームは、選手個々だけでなく全体の空気も考慮しなければならない」とし、朴主永の招集を見送った。
サンダーランド(Sunderland AFC)に所属するFWの池東源(Ji Dong-Won、チ・ドンウォン)は代表には選出されたものの、プレミアリーグでは出場機会に恵まれず、リーグ通算2得点と苦しいシーズンを送った。
また、ボルトン・ワンダラーズ(Bolton Wanderers)の李菁龍(Lee Chung-Yong、イ・チョンヨン)はプレシーズン中に足を骨折し、シーズンのほとんどを棒に振った。
■日本人選手獲得を狙うブンデスリーガの各クラブ
プレミアリーグ最終節でチャンピオンシップ・リーグ(2部)への降格が決定したボルトンは、今冬の移籍市場でアーセナルから若手ウィングの宮市亮(Ryo Miyaichi)をローン移籍で獲得した。当初は活躍を見せていた宮市だったが、次第に陰りを見せた。
欧州クラブに所属する日本人選手が比較的良いシーズンを過ごした中、ブンデスリーガのクラブは、今夏も日本人選手を破格で獲得しようとしている。
セレッソ大阪のMF清武弘嗣(Hiroshi Kiyotake)のニュルンベルク(1. FC Nuremberg)移籍が16日に発表され、柏レイソル(Kashiwa Reysol)の酒井宏樹(Hiroki Sakai)はハノーバー96(Hanover 96)と契約合意に至っている。
ブンデスリーガには、VfLボルフスブルク(VfL Wolfsburg)で活躍する日本代表主将のMF長谷部誠(Makoto Hasebe)や、VfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)のFW岡崎慎司(Okazaki Shinji)らがいる。
■移籍が注目される本田と川島
一方、ロシア・プレミアリーグ、CSKAモスクワ(CSKA Moscow)の本田圭佑(Keisuke Honda)は、膝の怪我による9ヶ月の離脱から復活したばかりだが、イングランドへの移籍の話題が挙がっている。
また、ベルギー・ジュピラーリーグ、リールス(K. Lierse SK)のゴールキーパー(GK)川島永嗣(Eiji Kawashima)はセリエAへの移籍を希望しており、現在ACミラン(AC Milan)加入のうわさがある。
川島は「セリエAでプレーしたい。18歳の時に1か月だけパルマ(Parma FC)の練習に参加して以来、イタリアは何度も訪れている。ヨーロッパのサッカースタイルに慣れるためにベルギーに来たけれど、レベルはとても低い」とコメントしている。
もしACミラン行きが決定すれば、彼は予想を上回る活躍を見せたインテル(Inter Milan)のサイドバックを務める長友佑都(Yuto Nagatomo)と対戦することになる。(c)AFP
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■プレミアリーグ移籍が噂される香川
ドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)で攻撃的ミッドフィールダー(MF)として活躍する香川は16日、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)監督と面談したことを明らかにした。11-12シーズンのリーグ優勝を逃したユナイテッドは、プレミアの他クラブも香川獲得に乗り出すと予想して先手を打った。
11-12シーズンでリーグ通算17得点を記録しドルトムントのリーグ2連覇に大きく貢献した香川は移籍希望を公にし、ドルトムントは高額で香川を放出することを目論んでいる。2010年にJリーグ1部(J1)のセレッソ大阪(Cerezo Osaka)から35万ユーロ(約4000万円)で移籍した香川の市場価値は現在約1300万ユーロ(約14億円)まで跳ね上がっているが、残りの契約期間が1年しかないために控えめな額となっている。
香川は「決断を下す前に真剣に考えたい」とコメントしている。
■迷走する韓国勢
香川がユナイテッド行きを具体化させるなか、そのユナイテッドに所属する朴智星(Park Ji-sung、パク・チソン)は不調なシーズンを送り、退団の可能性が出てきた。
31歳の朴智星の11-12シーズンのリーグ先発出場数は10試合に留まった。4月に行われたマンチェスター・シティ(Manchester City)との重要なダービーマッチでは後半途中に交代となり、チームも0-1で敗戦を喫した。
契約期間が残り1年となった朴智星はユナイテッドでの現役引退を希望していたが、自身の夢が「現実にならないかもしれない」と認めた。
朴智星は韓国英字紙コリア・タイムズ(Korea Times)に対し、「ユナイテッドで引退を迎えたいという思いは本当。でも願いが必ず現実になるとは限らない。状況が大きく変われば、うまくいきそうな気がする」と話した。
しかし朴智星は、アーセナル(Arsenal)の朴主永(Park Chu-Young、パク・チュヨン)に比べれば健闘している。
2011年にASモナコ(AS Monaco)からアーセナルに移籍したフォワード(FW)朴主永は韓国代表チームの中核を担うと見込まれたものの、16日に発表された2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)最終予選の代表から外れた。
朴主永はASモナコ在籍時にモナコで取得した10年間の長期滞在ビザを理由に兵役義務を先送りしており、その騒動で代表に召集されなかった。
韓国代表の崔康煕(Choi Kang-Hee、チェ・ガンヒ)監督は「国の代表チームは、選手個々だけでなく全体の空気も考慮しなければならない」とし、朴主永の招集を見送った。
サンダーランド(Sunderland AFC)に所属するFWの池東源(Ji Dong-Won、チ・ドンウォン)は代表には選出されたものの、プレミアリーグでは出場機会に恵まれず、リーグ通算2得点と苦しいシーズンを送った。
また、ボルトン・ワンダラーズ(Bolton Wanderers)の李菁龍(Lee Chung-Yong、イ・チョンヨン)はプレシーズン中に足を骨折し、シーズンのほとんどを棒に振った。
■日本人選手獲得を狙うブンデスリーガの各クラブ
プレミアリーグ最終節でチャンピオンシップ・リーグ(2部)への降格が決定したボルトンは、今冬の移籍市場でアーセナルから若手ウィングの宮市亮(Ryo Miyaichi)をローン移籍で獲得した。当初は活躍を見せていた宮市だったが、次第に陰りを見せた。
欧州クラブに所属する日本人選手が比較的良いシーズンを過ごした中、ブンデスリーガのクラブは、今夏も日本人選手を破格で獲得しようとしている。
セレッソ大阪のMF清武弘嗣(Hiroshi Kiyotake)のニュルンベルク(1. FC Nuremberg)移籍が16日に発表され、柏レイソル(Kashiwa Reysol)の酒井宏樹(Hiroki Sakai)はハノーバー96(Hanover 96)と契約合意に至っている。
ブンデスリーガには、VfLボルフスブルク(VfL Wolfsburg)で活躍する日本代表主将のMF長谷部誠(Makoto Hasebe)や、VfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)のFW岡崎慎司(Okazaki Shinji)らがいる。
■移籍が注目される本田と川島
一方、ロシア・プレミアリーグ、CSKAモスクワ(CSKA Moscow)の本田圭佑(Keisuke Honda)は、膝の怪我による9ヶ月の離脱から復活したばかりだが、イングランドへの移籍の話題が挙がっている。
また、ベルギー・ジュピラーリーグ、リールス(K. Lierse SK)のゴールキーパー(GK)川島永嗣(Eiji Kawashima)はセリエAへの移籍を希望しており、現在ACミラン(AC Milan)加入のうわさがある。
川島は「セリエAでプレーしたい。18歳の時に1か月だけパルマ(Parma FC)の練習に参加して以来、イタリアは何度も訪れている。ヨーロッパのサッカースタイルに慣れるためにベルギーに来たけれど、レベルはとても低い」とコメントしている。
もしACミラン行きが決定すれば、彼は予想を上回る活躍を見せたインテル(Inter Milan)のサイドバックを務める長友佑都(Yuto Nagatomo)と対戦することになる。(c)AFP
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