【5月17日 AFP】中国スーパーリーグ(1部)の広州恒大(Guangzhou Evergrande FC)は17日、06サッカーW杯ドイツ大会でイタリアを優勝に導いた元同代表監督のマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)氏との契約合意を発表した。

 広州恒大は声明で「クラブの戦略的な必要性に従い、マルチェロ・リッピ氏を監督として迎えることを決定した」と発表した。契約期間は2年半としているものの、給与などの詳細については伝えられていない。

 2006年のW杯で優勝を成し遂げたものの、同じく代表監督を務めた2010年サッカーW杯南アフリカ大会( 2010 World Cup)では1次リーグ敗退に終わった64歳のリッピ氏は、同ポストを辞任して以降は浪人状態となっていた。

 李章洙(Lee Jang-Soo、イ・ジャンス)監督率いる広州恒大は、AFCチャンピオンズリーグ2012(AFC Champions League 2012)のグループリーグを首位通過しているが、リッピ新監督就任のうわさがメディアをにぎわせていた。

 クラブは声明で李氏が監督からヘッドコーチに降格するとしているが、李氏が立場を変えてクラブに留まるかは不透明となっている。

 中国中央テレビ(China Central TelevisionCCTV)が放送した記者会見でリッピ氏は、クラブとの最初の接触は2011年の5月だったことを明かした。

 リッピ氏は「すぐにアシスタントにクラブの試合を視察に行かせた結果、決意が固くなった。中国へ行くことに大きな意欲がある」とコメントした。

 南アフリカW杯では失敗に終わったリッピ氏だが、監督として数々の功績を挙げており、イタリア・セリエAで数回に渡りリーグ優勝を果たし、ユベントス(Juventus)を1995-96シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)優勝に導いている。(c)AFP