前人未到のトレブルを狙うスペイン、サッカー欧州選手権
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【5月12日 AFP】6月にポーランドとウクライナの共催で行われるサッカー欧州選手権2012（UEFA Euro 2012）で優勝候補の筆頭に挙げられているスペイン代表は、前人未到の3冠（トレブル）を目指す。
欧州選手権2008（UEFA Euro 2008）、2010年サッカーW杯（2010 World Cup）で優勝しているスペインは、今大会を制することができれば、史上初の主要国際大会での「ハットトリック」を達成することになる。
16カ国による濃密な戦いぶりが強調され、32カ国が出場するW杯よりも高いクオリティーを誇るともいわれる欧州選手権では、これまで連覇を達成した国は存在しない。
とはいえ、ビセンテ・デル・ボスケ（Vicente del Bosque）監督率いるスペインには欧州選手権とW杯を制した中心選手が残り、予選では無敗を誇った。
■3連覇を狙う指揮官は、チームに警鐘を鳴らす
デル・ボスケ監督は、スペイン1部リーグのレアル・マドリード（Real Madrid）とFCバルセロナ（FC Barcelona）が欧州チャンピオンズリーグ2011-12（UEFA Champions League 2011-12）で決勝進出を逃したことで、自己満足の危険性を再認識したとし、代表チームで気を抜くことは許されないと警鐘を鳴らした。
デル・ボスケ監督は、「欧州選手権のような新たな大会に向けて感情を高めることは重要であり、だからこそ前回大会やW杯を考えないことが大切になってくる。自分たちを最高のチームだと考えることは許されない。そういう考えが敗退の要因となる」と語っている。
6月10日の初戦でイタリアと対戦するスペインは、クロアチア、アイルランドと同居したグループリーグを容易に突破すると見られている。
■打倒スペインの本命はドイツ
一方、スペインの連覇を脅かす最右翼には、スペインと同様に予選を10戦全勝で突破したドイツ代表が挙げられる。2008年大会の決勝でスペインに敗れたドイツは、南アフリカW杯準決勝でもスペインの前に苦杯をなめた。
6月9日にポルトガルとの初戦に臨むドイツは、オランダ、デンマークと一緒のグループBに属しており、厳しい戦いは必至と見られている。
しかしながらドイツはマヌエル・ノイアー（Manuel Neuer）、フィリップ・ラーム（Philipp Lahm）、バスティアン･シュバインシュタイガー（Bastian Schweinsteiger）、マリオ・ゴメス（Mario Gomez）らバイエルン・ミュンヘン（Bayern Munich）勢をはじめ、レアル・マドリードのメズート・エジル（Mesut Ozil）とサミ・ケディラ（Sami Khedira）らを招集できることが強みになる。
■共催2カ国は期待薄
共催国のポーランドとウクライナには、大会を勝ち残れる能力があるかどうかに疑問が残る。
グループAでギリシャ、ロシア、そしてチェコと対戦するポーランドは、初出場を果たした2008年大会でグループリーグ敗退に終わっており、2010年のW杯は予選落ちしている。
しかしながら、2011年に行われたドイツとの親善試合で2-2の引き分けに貢献したロベルト・レワンドフスキ（Robert Lewandowski）の得点能力や、アーセナル（Arsenal）で活躍するゴールキーパー（GK）のヴォイチェフ・シュチェスニー（Wojciech Szczesny）の存在により、予想を覆して決勝トーナメント進出を果たすのではないかという希望を国民に与えている。
一方のウクライナは、2000年大会王者のフランス、イングランド、そしてスウェーデンという誰もが望まない組み合わせとなったグループDに入っている。
2010年のW杯では選手が反乱を起こし、最終的には政府が調査に乗り出すなど、グループリーグ敗退を喫したレ・ブルー（Les Bleus、フランス代表の愛称）だったが、現在はチームを立て直している。
ローラン・ブラン（Laurent Blanc）監督の下で着実に前進を続けるフランスは、2012年に行われた親善試合でドイツから2-1で勝利を収めている。
フランスは6月11日にウクライナのドネツク（Donetsk）で行われる初戦でイングランドと対戦する。2月にファビオ・カペッロ（Fabio Capello）監督が突然辞任するなど混迷を極めているイングランドは、これまでで最も期待を望めない中で開幕を迎える。
カペッロ前監督の後任選出は長引き、ロイ・ホジソン（Roy Hodgson）新監督の就任で決着したが、イングランドは予選最終節のモンテネグロ戦でレッドカード受け退場処分となったウェイン・ルーニー（Wayne Rooney）のグループリーグ2試合欠場が決まっている。(c)AFP/Rob Woollard
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しかしながら、2011年に行われたドイツとの親善試合で2-2の引き分けに貢献したロベルト・レワンドフスキ（Robert Lewandowski）の得点能力や、アーセナル（Arsenal）で活躍するゴールキーパー（GK）のヴォイチェフ・シュチェスニー（Wojciech Szczesny）の存在により、予想を覆して決勝トーナメント進出を果たすのではないかという希望を国民に与えている。
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