【4月25日 AFP】イングランド代表の暫定監督を務めるスチュアート・ピアース(Stuart Pearce)氏が24日、記者会見に臨み、サッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)開幕まで2ヶ月を切った中で、正式な監督がいない状況ながら、代表チームは同大会で成功を収めるとの見解を示した。

 前代表監督のファビオ・カッペロ(Fabio Cappello)氏は、FAがイングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)に所属するジョン・テリー(John Terry)を、相談無しに代表チームの主将のから外したことを受け、今年2月に指揮官の座から退いた。それ以降、カッペロ氏に代わってピアース氏が暫定監督を務めている。
 
 プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)で指揮官を務めるハリー・レドナップ(Harry Redknapp)氏が新監督の最有力候補とされているが、その他にもニューカッスル(Newcastle United)のアラン・パーデュー(Alan Pardew)監督やウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(West Bromwich Albion、WBA)のロイ・ホジソン(Roy Hodgson)監督の名が挙がっている。

 しかし国内リーグが終盤を迎え、ポーランドとウクライナの共同開催で行われる欧州選手権の開幕が6月に迫っている今も、FAは未だに監督を決定していない。このままいけば、ロンドン五輪で英国代表チームの監督を務めるピアース暫定監督が、欧州選手権でのイングランド代表の指揮も執る可能性もある。

 これに対しピアース暫定監督は、候補者の誰が監督を引き受けようとイングランド代表の基礎は整っており、欧州選手権では結果を残せると予測している。

 ピアースは英BBCスポーツ(BBC Sport)に対し、「代表を率いるのが私であろうと誰であろうと、チームの準備はできている。ファビオに始まり、私が後を受け継いだわけだが、ここ数ヶ月で下されている決定に満足して良い状態にある。誰かが明日から指揮官を引き受けても問題ない」と話した。

 また自身の監督任命の行方に関しては、「私にとってはどちらでも有益なこと。任命されれば五輪も欧州選手権も指揮を執るという貴重な体験ができるし、両方の監督をやることはとても幸せに思う」とコメントした。

 ピアース氏率いる英国代表はロンドン五輪で、セネガル、アラブ首長国連邦(UAE)、ウルグアイと同グループに入った。英国は7月26日にオールド・トラフォード(Old Trafford)で行われるセネガル戦を皮切りに、7月29日にウェンブリー(Wembley)でUAEと、8月1日にカーディフ(Cardiff)でウルグアイと対戦する。(c)AFP

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