【2月15日 AFP】スコットランド・プレミアリーグのグラスゴー・レンジャーズ(Glasgow Rangers)が14日、破産申請手続きを行った罰則により勝ち点10を剥奪された。

 140年の歴史を誇るレンジャーズは、財政難に苦しみ、4連覇への希望はついえた。

 今季序盤には2位以下に勝ち点15の差をつけていたレンジャーズだったが、勝ち点剥奪により首位に立つライバルクラブのセルティック(Celtic)に同14点差をつけられ、2位に転落した。

 英歳入税関庁(Her Majesty's Revenue and Customs、HMRC)と裁判で係争中のレンジャーズは、敗れれば最高7500万ポンド(約92億円)を失うことになり、すでに赤字状態のクラブは財政破綻する恐れがある。

 レンジャーズは、本拠地アイブロックス・スタジアム(Ibrox Stadium)に1試合平均4万6000人の観客を集めている。イングランド・プレミアリーグで最も多く観客を集めるリバプール(Liverpool FC)やチェルシー(Chelsea)の動員数をしのいでいるものの、レンジャーズのオーナーを務めるクレイグ・ホワイト(Craig Whyte)氏は、クラブの収入約3500万ポンド(約43億円)に対し支出が約4500万ポンド(約55億円)に上ると明かしている。

 スコットランドサッカー協会(Scottish Football AssociationSFA)の最高責任者を務めるスチュワート・レーガン(Stewart Regan)氏は、「スコットランドのサッカー史の中でも非常に悲しい時だ。サッカー界全体のイメージに悪影響を与える可能性を絶対に低く見積もってはならない」とレンジャーズの置かれた苦境についてコメントしている。(c)AFP/Alec Kennedy

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