問題山積の共催国ウクライナ、サッカー欧州選手権
このニュースをシェア
【12月1日 AFP】ウクライナは2012年6月8日から7月1日にかけ行われるサッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)を、ポーランドと共同開催する。
試合を行う全スタジアムがついに完成したウクライナだが、同国の独立以降では最大規模を誇るイベントである同選手権が、大会組織の問題で窮地に陥る可能性もある。
すでに開場していたハルキフ(Kharkiv)とドネツク(Donetsk)のスタジアムに加え、首都キエフ(Kiev)の改装されたスタジアムとリビウ(Lviv)の新設のスタジアムが、幾度にもわたる遅延の末に完成した。しかし、交通問題は未解決のままで、ホテルの部屋は一つの都市では不十分な状態だ。さらにキエフ市内のホテル経営者は、選手権開催中の宿泊料の大幅値上げを計画している。
3年間に渡る改装後、11月11日に7万人を収容するキエフのオリンピック・スタジアム(Olimpic Stadium)で行われた初めての試合は、インフラの機能不備によって台無しになった。
入場口のいくつかの回転ドアが詳細不明な理由により閉鎖されたため、何千人もの観客がスタジアムへの入場を制限された。目撃者によれば、2メートルの高さのフェンスをよじ登った者や、入場するために鉄のドアを破った者もいたという。
リビウでは、郊外に建てられた3万3千人を収容するアレナ・リビウ(Arena Liviv)に向かうため、観客はスタジアム最寄りのバスターミナルから3キロメートル歩くことを余儀なくされた。
ハルキフのメタリスト・スタジアム(Metalist stadium)は2009年に開場、ドネツクの超近代的なドンバス・アレナ(Donbass Arena)は、地元の大物実業家でシャフタール・ドネツク(Shakhtar Donetsk)のオーナーを務めるリナト・アフメトフ(Rinat Akhmetov)氏のサポートを受けている。
しかし、ドネツクは欧州サッカー連盟(Union of European Football Associations、UEFA)の公式代表団を収容するのに十分な数の宿泊施設すら備えておらず、10月現在でUEFAの要求する5500室に満たない2700室しか用意が整っていない。
その他の3つの開催都市における大会期間中の観光客の受け入れ態勢は整ってはいるものの、ホテルの宿泊料やアパートの賃料は通常の2倍から3倍になるとの見通しだ。
予約料金の上昇を図るため、11月の宿泊施設の供給は非常に限定的なものとなり、キエフ市内では宿泊料金がシングルタイプで一泊133ドル(約1万円)、四ツ星ホテルでは一泊797ドル(約6万2000円)となっている。
また、キエフには新たな空港ターミナルが2012年6月に開港する予定だが、当局は、観光客に対して料金の吊り上げを行うドライバーが在籍するタクシー会社に介入すると宣言している。(c)AFP/Anya Tsukanova
試合を行う全スタジアムがついに完成したウクライナだが、同国の独立以降では最大規模を誇るイベントである同選手権が、大会組織の問題で窮地に陥る可能性もある。
すでに開場していたハルキフ(Kharkiv)とドネツク(Donetsk)のスタジアムに加え、首都キエフ(Kiev)の改装されたスタジアムとリビウ(Lviv)の新設のスタジアムが、幾度にもわたる遅延の末に完成した。しかし、交通問題は未解決のままで、ホテルの部屋は一つの都市では不十分な状態だ。さらにキエフ市内のホテル経営者は、選手権開催中の宿泊料の大幅値上げを計画している。
3年間に渡る改装後、11月11日に7万人を収容するキエフのオリンピック・スタジアム(Olimpic Stadium)で行われた初めての試合は、インフラの機能不備によって台無しになった。
入場口のいくつかの回転ドアが詳細不明な理由により閉鎖されたため、何千人もの観客がスタジアムへの入場を制限された。目撃者によれば、2メートルの高さのフェンスをよじ登った者や、入場するために鉄のドアを破った者もいたという。
リビウでは、郊外に建てられた3万3千人を収容するアレナ・リビウ(Arena Liviv)に向かうため、観客はスタジアム最寄りのバスターミナルから3キロメートル歩くことを余儀なくされた。
ハルキフのメタリスト・スタジアム(Metalist stadium)は2009年に開場、ドネツクの超近代的なドンバス・アレナ(Donbass Arena)は、地元の大物実業家でシャフタール・ドネツク(Shakhtar Donetsk)のオーナーを務めるリナト・アフメトフ(Rinat Akhmetov)氏のサポートを受けている。
しかし、ドネツクは欧州サッカー連盟(Union of European Football Associations、UEFA)の公式代表団を収容するのに十分な数の宿泊施設すら備えておらず、10月現在でUEFAの要求する5500室に満たない2700室しか用意が整っていない。
その他の3つの開催都市における大会期間中の観光客の受け入れ態勢は整ってはいるものの、ホテルの宿泊料やアパートの賃料は通常の2倍から3倍になるとの見通しだ。
予約料金の上昇を図るため、11月の宿泊施設の供給は非常に限定的なものとなり、キエフ市内では宿泊料金がシングルタイプで一泊133ドル(約1万円)、四ツ星ホテルでは一泊797ドル(約6万2000円)となっている。
また、キエフには新たな空港ターミナルが2012年6月に開港する予定だが、当局は、観光客に対して料金の吊り上げを行うドライバーが在籍するタクシー会社に介入すると宣言している。(c)AFP/Anya Tsukanova