【2月18日 AFP】欧州連合(EU)欧州司法裁判所の第一審裁判所は17日、サッカーのW杯や欧州選手権の試合を有料放送局が独占放映するのを、EU加盟国は禁じることができるとの判断を下した。

 主催者側の国際サッカー連盟(FIFA)や欧州サッカー連盟(UEFA)は、放映権販売料を大きな収入源としている。W杯を主催するFIFAは、ベルギーと英国の政府がEUの指針に則って全試合を無料放映した判断を不服として提訴。欧州選手権を主催するUEFAも、英政府を欧州選手権の無料放映をめぐって提訴していた。

 しかし第一審裁判所は、世界最大規模のサッカー大会は「(英国・ベルギーの)社会とって非常に重要なイベント」であり、「EU加盟国は、一般市民が無料でこうしたイベントの進展を追いかけられるよう、W杯や欧州選手権の全試合の独占放映を禁止することができる」と判断した。

 FIFAとUEFAは、「すべての試合が国民にとって重要だとは考えられない」と主張していた。

 今回の判断はオーストリア、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリアが提出した各スポーツイベントに対しても適用される。(c)AFP