【6月29日 AFP】南アフリカ警察は29日、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)でイングランド代表のロッカールームに侵入した男性ファンを警察からかくまった容疑で、英国人記者を28日夜に逮捕したと発表した。

 逮捕されたのは英大衆紙サンデー・ミラー(Sunday Mirror)の記者、サイモン・ライト(Simon Wright)容疑者。警察では侵入事件も同紙が計画したものとみており、ライト容疑者のほかにも複数の個人が関与した疑いがあるとして捜査を続けている。

 発端となった事件は、18日にケープタウン(Cape Town)で行われたイングランド対アルジェリア戦の直後、イングランドファンだというパブロス・ジョゼフ(Pavlos Joseph)被告がイングランド代表チームのロッカールームに侵入したというもの。警察の調べに対し、ジョゼフ被告は、トイレを探していてところ間違ってロッカールームに入ってしまったと主張している。

 侵入事件からジョセフ被告の逮捕まで2日を要したことから南ア警察は批判されていた。警察当局によると、この間、ジョセフ被告はサンデー・ミラー紙が用意したホテルに偽名で宿泊していた。ミラー紙のライト記者も、インタビュー目的でジョセフ被告をかくまったことを認めているという。

 動機について、南ア警察はW杯における警備の不備を記事に仕立て上げようとしたものとみている。(c)AFP

【関連記事】W杯イングランド代表の控室にファン侵入、「トイレ探していただけ」?