【1月11日 AFP】(写真追加、記事更新)サッカーのアフリカ・ネイションズカップ(アフリカ選手権、African Nations Cup 2010)が開催されるアンゴラでチームバスが襲撃され、関係者2名が死亡したトーゴ代表は10日、選手の意に反し大会を欠場することを決め、帰国の途についた。

 アンゴラのジョゼ・エドゥアルド・ドスサントス(Jose Eduardo Dos Santos)大統領は、同国北部カビンダ(Cabinda)で銃撃を実行した反政府組織を厳しく批判している。

 大会開幕のあいさつでドスサントス大統領は「われわれは今回のテロ行為を非難するが、大会はカビンダでも行われる」と語っている。

 アンゴラ政府とアフリカサッカー連盟(Confederation of African FootballCAF)は、殺害されたチーム関係者を追悼するため大会に出場したいという選手の希望をかなえるよう、トーゴの当局に対して最後まで働きかけていた。

 カビンダの空港でトーゴ代表の主将エマヌエル・アデバヨール(Emmanuel Adebayor)は「とても悲しいことだ。アフリカとわれわれにとってつらいことではあるが、これも人生の一部として受け入れなければならない」と語っている。

 政府専用機で帰国したチームは、空港でトーゴのジルベール・ウングボ(Gilbert Houngbo)首相と政府関係者、スポーツ当局の出迎えを受けている。

 カビンダでは全22試合中7試合が行われるが、銃撃で負傷したゴールキーパー(GK)のコジョビ・オビラレ(Kodjovi Obilale)は南アフリカの病院で依然として集中治療下にあり、ウングボ首相はチームに帰国を指示した。

 トーゴの首都ロメ(Lome)でウングボ首相は「死亡した仲間の雪辱を晴らしたいという選手の姿勢は理解しているが、彼らにそれを許せばトーゴ当局の無責任になる」と語っている。(c)AFP/Nick Reeves