【12月5日 AFP】(写真追加、記事更新、一部訂正)2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)1次リーグの組み合わせ抽選会が4日、開催国南アフリカのケープタウン(Cape Town)で行われ、ブラジルとポルトルが同じ組に入った。一方、イングランドには幸運の女神がほほ笑んだ。

 ブラジルはポルトガル、アフリカの強豪国コートジボワール、実力が未知数な北朝鮮と同じ激戦必至の「死の組」グループGに入った。

 抽選結果を受けてブラジルのドゥンガ(Dunga)監督は「とても興味深いグループだ。ポルトガルのプレースタイルや選手を考えれば、ブラジルとブラジルが戦っているような試合になるだろう。大きな疑問符がつくのは北朝鮮だ。彼らをよく観察しなければならない。コートジボワールはかなり手ごわい」と話した。

 イングランドはグループCで比較的実力の劣る米国、アルジェリア、スロベニアと同組となり、ファビオ・カペッロ(Fabio Capello)監督にとって満足のいく抽選結果となった。
 
 1950年のブラジル大会以来の対戦となる米国の抽選を引き当てたのは、皮肉にも米メジャーリーグサッカー(Major League SoccerMLS)のロサンゼルス・ギャラクシー(Los Angeles Galaxy)に所属するデビッド・ベッカム(David Beckham)だった。イングランドは同試合、米国に0-1で敗れている。

 抽選結果についてカペッロ監督は「そんなに悪くない。われわれは過去、米国とスロベニアとホームで対戦して勝利を収めたが、6月はここ(南アフリカ)でプレーしなければならない、難しい試合になるだろう。アルジェリアは(アフリカ予選プレーオフで)エジプトに勝利しており、簡単にはいかないだろう。今はとても素晴らしいチームだ。W杯で楽な試合など1つもない」と話し、また、優勝できるかという質問には「優勝しなくてはならない」と答えている。

 日本は、オランダ、カメルーン、デンマークと同じグループEに入った。

 グループEはオランダが実力で頭ひとつ抜けており、グループFでニュージーランド、パラグアイ、初出場のスロバキアと同組の06サッカーW杯王者イタリア、グループHでホンジュラス、チリ、スイスと対戦する欧州選手権2008(Euro 2008)の覇者スペインはともに組み分けに恵まれた。

 この見解に対してイタリアのマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)監督は、簡単なグループだというのは見せかけに過ぎないと警告を発した。

 リッピ監督は「楽なグループだと考えれば考えるほどより困難な結果になる。満足もしていないし、混乱に陥ってもいない。彼らは難しい相手だが、その一方でわれわれは2次ラウンド(決勝トーナメント1回戦)、準々決勝(の対戦相手)も見据えている」と話している。

 オランダのベルト・ファン・マルワイク(Bert van Marwijk)監督も警戒は怠っていないが、より厳しい抽選結果になり得たことは認めている。

 ファン・マルワイク監督は「過度の慢心は避けなければならない。これは欧州選手権で学んだ教訓だが、同時に自信は持ち続けなければならない」と話している。

1次リーグの組み合わせは以下の通り。

■グループA

南アフリカ、メキシコ、ウルグアイ、フランス

■グループB

アルゼンチン、韓国、ナイジェリア、ギリシャ、

■グループC

イングランド、米国、アルジェリア、スロベニア

■グループD

ドイツ、オーストラリア、ガーナ、セルビア

■グループE

オランダ、日本、カメルーン、デンマーク

■グループF

イタリア、ニュージーランド、パラグアイ、スロバキア

■グループG

ブラジル、北朝鮮、コートジボワール、ポルトガル

■グループH

スペイン、ホンジュラス、チリ、スイス

(c)AFP/Allan Kelly