【7月10日 AFP】サッカー日本代表の岡田武史(Takeshi Okada)監督が、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)を前にチームの強化につながるのであれば、強豪国に敗れることは好ましいことと語った。

 W杯4強入りを目標に掲げる日本代表は、チームの強化のため9月と10月にオランダ、ガーナ、スコットランド、トーゴと親善試合を行う。

 対戦する4か国のうち、国際サッカー連盟(FIFA)ランキングではトーゴ(71位)が唯一日本(40位)を下回っているが、アーセナル(Arsenal)のエマヌエル・アデバヨール(Emmanuel Adebayor)を擁するトーゴは大きな力を秘めている。

 8日に強化試合の日程を発表した後で岡田監督は「勝つために戦うが、敗戦を恐れて強豪との対戦を回避することはない。負けたら負けたでしょうがない」と語っている。

 日本は9月5日にエンスヘーデ(Enschede)で世界ランキング3位のオランダと、9日にユトレヒト(Utrecht)で同35位のガーナと対戦する。

 岡田監督は「選手には(W杯で)ベスト4に入るポテンシャルのあるチームの力を肌で感じて欲しい。問題が出てくればそれはいいこと」と語っている。

 日本と同じくオランダもすでにW杯出場を決めており、ガーナはアフリカ最終予選で3戦全勝を飾りグループDの首位につけている。

 日本サッカー協会(Japan Football AssociationJFA)は、日本はオランダ遠征を経て10月10日に横浜でスコットランドと、同14日に大分でトーゴと対戦すると発表しており、さらに協会は11月14日の国際Aマッチデーにもイングランドや米国といった強豪との親善試合を希望している。

 日本のW杯初出場となった1998年のフランス大会(3戦全敗)で指揮を執り、脳梗塞(こうそく)で倒れたイビチャ・オシム(Ivica Osim)氏の後任として2007年末から再び日本代表を率いている岡田監督は「試合を通じてチームのレベルを1つ上げたい。キックの精度とスピードを上げ、相手に走り勝ち、ボール際の1対1で競り勝たなければならない」と語っている。

 フィジカルでは劣るが組織力に優れる日本が南アフリカで準決勝の舞台に立つことができると明言している岡田監督だが、この目標は非現実的と批判を集めている。

 日本は6月のアジア最終予選でオーストラリアにアウェーで1-2で敗れ、格下のカタールにはホームで1-1で引き分けるなど攻撃戦術の未熟さ露呈し、同予選では勝ち点20を獲得したオーストラリアに次ぐ2位(勝ち点15)でW杯出場を決めている。(c)AFP/Shigemi Sato