【10月22日 AFP】サッカードイツ代表の主将、ミヒャエル・バラック(Michael Ballack)は21日、自身の起用法に疑問を呈したトルステン・フリンクス(Torsten Frings)を擁護し、ヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督を遠まわしに批判した。

 32歳のバラックは、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)欧州予選のロシア戦(11日)とウェールズ戦(15日)でチームを勝利に導き、現在は手術を施した足の回復を待っている。

 一方、経験豊富な中盤のパートナーであるフリンクスは両試合をベンチでの観戦となった。バラックはドイツのフランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(Frankfurter Allgemeine Zeitung)紙に対し「もし彼(レーブ監督)が彼(フリンクス)を必要としていないのであれば、この問題は率直に解決されるべきだ」と語っている。

 また、バラックはチームの序列を維持するためにベテラン選手には一定の敬意が払われるべきとの見解を示し、レーブ監督がアシスタントコーチを務めていたユルゲン・クリンスマン(Juergen Klinsmann)前監督の時代のオリバー・カーン(Oliver Kahn)やクリスティアン・ヴェルンス(Christian Woerns)の待遇を例に挙げた。

 イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)に所属するバラックは「経験豊富な代表選手に対しては、少なくともある一定の尊敬と信頼があって当然だ。過去にも例はある。例えばオリバー・カーンはイェンス・レーマン(Jens Lehmann)とポジションを争ったが、私から見たら彼(カーン)が一度も(ポジション争いに)勝ったことはなかった。また、以前はクリストフ・メッツェルダー(Christophe Metzelder)と同じポジションでプレーしていたクリスティアン・ヴェルンスもチームにいた」と語っている。

 これに対しレーブ監督は、チームの主将のコメントを聞いて「大きな衝撃を受けている」と認め、メディアを通じてバラックに批判されたことに関しては「驚き失望している」と語っている。また、ドイツサッカー連盟(Deutscher Fussball-BundDFB)のテオ・ツバンツィガー(Theo Zwanziger)会長は、選手に対して今後は「メディアを通さず監督と意見交換をすること」を求めている。(c)AFP/Ryland James