【10月18日 AFP】サッカー元アルゼンチン代表のディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏が17日、同国代表チームの監督を辞任したアルフィオ・バシーレ(Alfio Basile)氏の後任を務め、チームを2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)に導きたいと語った。

 しかしながら、15日に行われたW杯南米予選でチリに0-1で敗れ辞任したバシーレ氏の後任は、北京五輪で同国を金メダルに導いたセルヒオ・バティスタ(Sergio Batista)氏が有力視されている。

 アルゼンチンが優勝した1986年のW杯メキシコ大会でキャプテンを務めたマラドーナ氏は「恐らく私の可能性は低いだろうが、国民の心の中では私がナンバーワンであることに疑いの余地はない。それ(代表監督)以上のものは望むことができない。そうなったら至上の幸福だろう」と語っている。

 一方のバティスタ氏は、アルゼンチンのラジオ局ラ・レッド(La Red)に対し「私にはその手腕があると感じているし、仕事を成し遂げることができると確信している」と語っている。

 また、その他の候補としては現在アルゼンチンリーグ1部のサン・ロレンソ(San Lorenzo)を指揮するミゲル・アンヘル・ルッソ(Miguel Angel Russo)氏や、同リーベル・プレート(River Plate)を指揮するディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)氏の名前が挙げられている。

 アルゼンチンサッカー協会(Asociacion del Futbol ArgentinoAFA)の広報担当者は17日、代表の新監督が27日に任命されることを明らかにしている。

 64歳のバシーレ氏はチリ戦での精彩を欠いたパフォーマンスにより批判を受け、アルゼンチンは3位のままで順位を上げることができなかった。

 チリがW杯予選でアルゼンチンから挙げた初勝利は、全試合を通じても1973年以来のアルゼンチン戦の勝利であった。一方、敗れたアルゼンチンの同予選でのスランプは7試合連続となり、この間の唯一の勝利は11日に行われたウルグアイ戦(2-1)のみとなっている。

 ボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)の監督から2006年7月に代表チームの指揮官に就任したバシーレ氏は、1991年から1994年のW杯米国大会までも同国代表を率いている。バシーレ氏は、06サッカーW杯の準々決勝で開催国のドイツにペナルティーキック(PK)戦の末に敗れて辞任したホセ・ペケルマン(Jose Pekerman)氏の後任として再び代表チームの監督に就任していた。(c)AFP