【6月23日 AFP】オランダの伝説的サッカー選手のヨハン・クライフ(Johan Cruyff)氏が、サッカー欧州選手権2008(Euro 2008)では21日の準々決勝でロシアに1-3と敗れたものの、同大会におけるオランダ代表のプレーを誇りに思っている、との見解を示した。

 クライフ氏は気難しいことで有名だが、欧州選手権2008でのオランダ代表は、クライフ氏からの100パーセントのお墨付きを得た。

 オランダ放送協会(Nederlandse Omroep StichtingNOS)のインタビューに応じたクライフ氏は、グループリーグで06サッカーW杯決勝を戦ったイタリアとフランスをそれぞれ3-0、4-1で破り、主力抜きのメンバーでルーマニアを2-0で下したオランダ代表について「素晴らしい2週間だった。皆が『オラニエ(オランダ代表の愛称)』のプレースタイルを高く評価しており、再び『オラニエ』に対する世界的な称賛が沸き起こっている。何人もの選手について語ることはできるが、非凡な才能を発揮したナイジェル・デ・ヨング(Nigel de Jong)は特によかった。選手たちのパフォーマンスは誇れるものだ。若いチームであり、これからディフェンス陣がより安定するのを待つことになる」と語っている。

 「トータルフットボール」の名を生み出した1970年代初めのオランダ代表で中心的な役割を担ったクライフ氏は、選手たちは長く厳しいシーズン終えたばかりなのでロシア戦では厳しい戦いを強いられたとの見解を示した。

 クライフ氏は「オランダの選手たちは疲れ切っていた。ロシアではリーグ戦が始まったばかりなので、彼らにアドバンテージがあった。オランダはシーズン終了後に欧州選手権を迎えた。ピッチ上ではそれが明らかだった」と語っている。

 それでもクライフ氏は、ロシア代表のフース・ヒディンク(Guus Hiddink)監督には称賛の言葉を惜しまなかった。

 クライフ氏は「ヒディンク氏は、韓国、オーストラリア、そして今はロシアで他国のメンタリティーを理解する方法を習得している。これは特別な資質だ」と語っている。(c)AFP