【6月19日 AFP】サッカー欧州選手権2008(Euro 2008)準々決勝のドイツ戦を翌19日に控え、ポルトガル代表のルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)監督が先発メンバーを明かし、ポルトガルの勝利を強調した。

 欧州サッカー連盟(Union of European Football AssociationsUEFA)に対し、ドイツ代表のヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督のベンチ入り禁止処分の解除を主張したスコラーリ監督は、ドイツ戦でグループリーグのトルコ戦とチェコ戦で勝利したメンバーにチームを戻すことを認めた。その2戦で勝利し、グループAの首位を確定させたスコラーリ監督は、スイスとの最終戦でそれまでの先発メンバーと8人の選手を交代し、試合を支配したものの0-2で敗れている。スイス戦で出場した選手からは、それまでの先発メンバーに割って入り込むような十分なインパクトを残した選手はいなかった。

 ドイツ戦に向けメンバー変更を考えたかを尋ねられたスコラーリ監督は「有り得たが、何も変えないつもりだ。原則的には同じチームになるだろう」と話し、最前列のワントップにヌノ・ゴメス(Nuno Gomes)、その両脇をクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)とシモン・サブロサ(Simao Sabrosa)が固め、ゲームメイカーにはデコ(Deco)を配置、ぺティート(Petit)とジョアン・モウティーニョ(Joao Moutinho)が中盤を支え、バックラインは右からジョゼ・ボジングワ(Jose Bosingwa)、リカルド・カルバーリョ(Ricardo Carvalho)、ペペ(Pepe)、パウロ・フェレイラ(Paulo Ferreira)を並べ、ゴールキーパーにはリカルド・ペレイラ(Ricardo Pereira)が入る形でドイツ戦に臨むことを公言した。

 7月1日からイングランド・プレミアリーグ、チェルシー(Chelsea)の監督に就任するスコラーリ監督は「ポルトガル代表での最後の試合になるとは思っていない。目標(決勝進出)に向けて全てやってきた。ドイツに対しては最大限の敬意を払うが、(準決勝に)進出するのは我々だと思っているし、そう信じている」と試合前日の記者会見でリラックスして楽観的な様子を見せた。

 現在の世界のサッカー界で、最も破壊力が強いとされるクリスティアーノ・ロナウドの存在により、ポルトガル代表は大会制覇の最右翼となっている。スコラーリ監督は「ロナウドの秘密とは何かだって?それはあなた方が知っていることだろう。素朴で謙虚、チームメンバーとして献身的に働き、有能だ。そして他人にまで影響を及ぼすほどの勝利への執着心を持っているが、あれほどまでのものは私も見たことはない。あなた方もよく知っている通り、一目瞭然の素晴らしいテクニックを持っているね」と話し、クリスティアーノ・ロナウドのように猛烈な勝利への意欲を持つ選手を見たことが無いと明らかにした。(c)AFP/Angus MacKinnon