【6月11日 AFP】9日に行われたサッカー欧州選手権2008(Euro 2008)グループリーグの初戦でオランダに0-3で敗れたイタリア代表のロベルト・ドナドニ(Roberto Donadoni)監督は、敗戦から一夜明けた10日のメディアからの反発に驚かされることはなかったとしている。

 イタリアはオランダの鋭いカウンターの前に敗れ去り、翌日のメディアはオランダと同じような勢いで代表チームを非難した。

 大会開幕前にイタリア代表監督としての新たな契約にサインを交わしたという幸運に感謝しなければならないドナドニ監督は「正直に言うと私はそれ(メディアの反発)を待っていた。彼らが騒ぎ立てたところで憤慨などしないが、程度の差こそあれ、それを読んで穏やかではないよ」と語っている。

 イタリアは「死のグループ」で最下位に沈んでいるが、ドナドニ監督は全てが失われたわけではないことを強調している。

 ドナドニ監督は「間違いなくポジティブな試合だった。我々はこの試合を分析するだろう。私は重要な2試合(06サッカーW杯ドイツ大会の決勝で対戦したフランスと、今大会でフランスと引き分けているルーマニアとの試合)に期待している。負けたことは残念だが、同時にこのぶざまな敗戦は今後の2試合で我々の闘志を奮い立たせ、成功するための力を与えるだろう」と語っている。

 事実、オランダ戦はイタリアが勝っているとは程遠い内容だった、オランダは攻撃の場面でイタリア以上の冷静さを示し、イタリアのゴール前でのチャンスの浪費を咎める形となった。

 また、この敗戦は周囲のアレッサンドロ・デル・ピエロ(Alessandro Del Piero)の先発起用の声をさらに強めることとなり、ドナドニ監督自身も13日に行われるルーマニア戦を前に変更がある可能性を認めている。

 ドナドニ監督は「フォーメーションに混乱は来たしていない。これは1つの負けに過ぎない。何らかを変更するか否かの決断は様子を見ることになるが、同時にチームのフィジカルコンディションを見極めなければならない。昨夜(9日の夜)は朝の3時半に就寝した。我々は全てを分析した」と語っている。(c)AFP