【5月27日 AFP】サッカー欧州選手権2008(Euro 2008)に出場するイタリア代表のルカ・トーニ(Luca Toni)が、アントニオ・カッサーノ(Antonio Cassano)をフランス代表のフランク・リベリ(Franck Ribery)に例え、両選手が同等の価値を持つとの見解を示した。

 カッサーノは欧州選手権2008に向けた代表候補24人に選出され、コヴェルチャーノ(Coverciano)のナショナル・テクニカル・センター(National Technical Center)で行われているトレーニングキャンプに参加している。

 ロベルト・ドナドニ(Roberto Donadoni)監督は28日までにメンバーを1人を落選させなければならないが、外れるのはカッサーノか2007-08シーズンのセリエAで得点王に輝いたアレッサンドロ・デル・ピエロ(Alessandro Del Piero)のどちらかだと見られている。

 カッサーノは落選の可能性が高いが、入団1年目のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)でドイツ・ブンデスリーガの得点王に輝き、チームのリーグ戦とドイツカップ2007-2008(German Cup 2007-2008)の国内2冠に貢献しているトーニは、カッサーノがチームに大きなものをもたらすとの見解を示し、カッサーノをバイエルンのチームメイトであるリベリに例えている。

 トーニは「フランクはクレイジーだが偉大な選手だ。アントニオはそこまでクレイジーではないが、同じように試合を決めることができる。ピッチ上には様々なポジションに様々な選手がいるが、勝負を決める方法は似ている」と語っている。

 激高しやすく平常心を失うことが多いカッサーノは、その度に批判を受けており、問題行動により自ら窮地に立たされることも多い。2007-08シーズンもカッサーノは自身に退場処分を告げた審判にユニフォームを投げつけ、さらに同審判を侮辱し威嚇したとして5試合の出場停止処分を受けている。

 カッサーノの問題行動は広く知られており、イタリアのメディアは「カッサナータ(Cassanata)」という問題行動を示す新語を生み出している。

 トーニは「アントニオは馬鹿ではない。時々カッサナータを起こすが、彼は自分がどのように振舞うべきかはよく分かっている」と語っている。(c)AFP