【11月28日 AFP】サッカー、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)を率いていたジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)氏が、現在不在となっているイングランド代表監督の座に就くことを検討する意思があることを英サン(Sun)紙が28日の早刷り版で報じた。

 監督就任に興味があるか否かを尋ねられたモウリーニョ氏は、「イングランドサッカー協会(Football AssociationFA)が私に依頼をするか否かを確かめるには、彼らと話さなければならない。彼らが興味を示すまでは私が何を考えているかは伝えられない。FAに迎えに来てくれと伝えておいて欲しい。後はどうなるか待つだけだ。ただ、可能性を否定することは無い」と語り、イングランド代表監督就任への興味をにおわせた。

 11月21日にホームのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われたクロアチアとの欧州選手権2008(Euro 2008)の予選を2-3で敗れ本大会への出場権を逃したことで、FAはスティーヴ・マクラーレン(Steve McClaren)前監督を解任し、代表監督は不在の状態となっている。FAの最高責任者であるブライアン・バーウィック(Brian Barwick)氏は、じっくりと時間をかけて後任探しを行うとしている。

 後任監督の本命と目されていた現アストン・ビラ(Aston Villa)のマーチン・オニール(Martin O’Neill)監督が既に就任の可能性を自身で否定し、またマクラーレン氏の前任者で現在マンチェスター・シティ(Manchester City)を率いるスベン・ゴラン・エリクソン(Sven-Goran Eriksson)元代表監督退任時にFAと話し合いを行った現ニューカッスル(Newcastle United)のサム・アラーダイス(Sam Allardyce)監督や現ウェストハム(West Ham)のアラン・カービッシュリー(Alan Curbishley)監督らも就任を否定している。

 英国国内ではイングランド(England)生まれか最低でも英国(UK)内生まれの監督を選ぶべきとの意見が根強く残っているが、FAは外国人ではあるが評価の高いファビオ・カペッロ(Fabio Capello、イタリア)氏とモウリーニョ氏を監督候補からは外していない。

 モウリーニョ氏は9月にチェルシーのオーナーであるロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)氏との関係が悪化したため、チェルシーの監督職から退任。2003-2004年シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(Champions League)でFCポルト(FC Porto)を優勝に導いたモウリーニョ氏は自身を「特別な存在」とし、チェルシー就任期間の約3年間では、就任1年目(2004-2005シーズン)にはプレミアリーグとカーリング杯(Carling Cup)を制し、2年目(05-06シーズン)にリーグ連覇を達成し、さらに3年目の(2006-2007シーズン)にはカーリング杯とFAカップ(FA Cup)を制し国内カップ戦で2冠を果たしている。(c)AFP