【11月27日 AFP】7月に行われた第14回アジアカップ(Asian Cup)で3連覇を逃し、チームを指揮するイビチャ・オシム(Ivica Osim)監督が脳梗塞で倒れ入院状態にあるサッカー日本代表に対し26日、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)のアジア3次予選の組み合わせ結果に気を緩めることのないよう各方面から警告が発せられた。

 日本代表は25日に開催国の南アフリカのダーバン(Durban)で行われたW杯南アフリカ大会のアジア3次予選の抽選の結果、バーレーン、オマーン、タイと同居するグループに入り、日本代表にとっては比較的楽なグループに入ったという見方がされている。

 しかし日本サッカー協会(Japan Football Association:JFA)の川淵三郎(Saburo Kawabuchi)会長は、「厳しいグループに入った。どの国も簡単に勝てる相手ではない。しかし、我々は突破しなければならない、何としても最終予選に進む」と26日に語っている。

 3次予選では5つのグループから上位2チームが最終予選に進むことができる。最終予選では3次予選から勝ち進んだ10チームを2つのグループに分けて、各グループの上位2チームが本大会への出場権を獲得する。

 スコットランド・プレミアリーグのセルティック(Celtic)に所属する中村俊輔は、スポーツニッポン(Sports Nippon)紙に対し「対戦相手云々よりも、いかに日本らしい戦い方ができるかが重要」と語った。

 抽選後に日本サッカー協会の小倉純二(Junji Ogura)副会長は報道陣に対し、「日本はバーレーンとオマーンとも対戦した経験があり、よく分っている。とてもラッキー。この抽選結果は日本にとってとても良かった。我々は中国やイラクといった強豪国との対戦を避けることができた。我々が予選を突破できることを確信している」と話すなど、日本国内では楽観的なムードが流れた。

 しかし日本のメディアは、代表チームが06サッカーW杯・ドイツ大会のアジア予選でオマーンとバーレーンと対戦した際に、どちらの国にもホーム、アウェー共に1-0の僅差での勝利だったことを指摘した。スポーツニッポンは、「近年アジアの国々は急速に力を付けてきており、3大会連続で本大会出場を果たしている日本には険しい道のりが待っている」とし、また日刊スポーツ(Nikkan Sports)は「タイでさえ近年力を付けてきており、簡単に勝てる相手ではない」と指摘している。

 一方、産経新聞(Sankei Shimbun)は、「タイをはじめ、バーレーンやオマーンも最近はチーム状態が悪く、いずれの国も7月の第14回アジアカップでは決勝トーナメント進出を逃している」と掲載している。(c)AFP