【11月21日 AFP】日本サッカー協会(Japan Football Association:JFA)の川淵三郎(Saburo Kawabuchi)会長は20日、脳梗塞で16日に倒れた日本代表のイビチャ・オシム(Ivica Osim)監督の後任の人選を12月にも開始する考えを明らかにした。

 川淵会長は浦和レッドダイヤモンズ(Urawa Red Diamonds)をアジア王者に導いたホルガー・オジェック(Holger Osieck)監督がオシム監督の後任を務めるとの報道を否定した上で、協会として後任に関しいかなる決定も下していないと語った。

 同会長は「オシムが元気になればいろんな意見を聞くことができるが、タイムリミットがある。11月中に無理であれば、ある時点で決断しなければならない」と12月にも後任人事に着手する考えを明らかにしたが、「(オシム監督の家族と)意思の疎通を図りお互いが納得した上で次のステップに進みたい」とし、協会はオシム監督の家族の意思を尊重した上で決定を下す意向であることを明言した。

 田嶋幸三(Kozo Tajima)JFA専務理事は20日、オシム監督は依然として意識不明の状態は続いているものの容態は安定していることを明らかにしている。

 日本のスポーツ紙、日刊スポーツ(Nikkan Sports)は、オシム監督の復帰が難しい場合に備え、回復を祈りつつも後任にオジェック監督が内定したと報じている。

 オジェック監督は1987年から1990年まで旧西ドイツ代表のアシスタントコーチを務め、1999年から2003年まではカナダ代表を指揮している。

 この報道に対し川淵会長は「まだ何も決まっていない。そういう話は一切聞いていない」と否定し、田嶋JFA専務理事も「現時点で我々の最大の関心はオシム監督の回復にある」としており、Jリーグ2連覇が目前に迫っている浦和レッドダイヤモンズは、公式ホームページ上でオジェック監督がJFAから代表監督就任の打診を受けたことはないとし、両者共に否定している。(c)AFP