【10月13日 AFP】サッカー欧州選手権2008(Euro 2008)・予選グループF。9試合を消化して6勝2敗1分けの勝ち点19でグループ2位につけるスペイン代表のルイス・アラゴネス(Luis Aragones)監督は、レアル・マドリード(Real Madrid)に所属するラウル・ゴンザレス(Raul Gonzalez)について「代表に1つのタイトルももたらしたことが無い」と発言し新たに同選手への批判を口にした。欧州選手権2008・予選のデンマーク戦を現地13日に控える中で、突如として噴出したこの発言はスペインのスポーツ各紙の見出しを飾ることとなった。

 ラウルはクラブで好調なプレーを続けているにもかかわらず、06サッカーW杯を最後に1年以上代表から遠ざかっている。

 練習後にサポーターからラウル・ゴンザレスの代表不選出の理由を問い詰められたアラゴネス監督は、「ラウルは3度のW杯と2度の欧州選手権に出場したがスペインに1つのメダルももたらすことができなかった」と熱っぽく指摘。このやりとりは10日夜の練習終了後にテレビカメラに収められ、翌11日には再放送される事態となり、監督自身が終わらせたがっていた騒動に自ら再び火をつけることになった。

 スペインサッカー連盟のホームページでのインタービューで、アラゴネス監督は「ラウルはその才能を過剰評価されてきた」と語った。
 
 アス(AS)紙はアラゴネス監督がサポーターに言った言葉をグロテスクと評し、国を代表するチームのための選手選出を同監督に求めた。また一方のスポーツ紙「マルカ(Marca)」はアラゴネス監督への支持を示した。

 アラゴネス監督は左足首を負傷したバレンシア(Valencia)のダビド・ビジャ(David Villa)に代わってエスパニョール(Espanyol)の主将ラウル・タムド(Raul Tamudo)を招集したが、多くの国民はラウル・ゴンザレスの代表復帰を期待していた。(c)AFP