【ロンドン 30日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ブラッター(Joseph Blatter)会長は、2010年サッカーW杯の開催地に決定している南アフリカでの開催が不可能となった場合を想定して、他国で代替国開催する可能性があることを示唆した。

 南アフリカは、アフリカ大陸では史上初となるサッカーW杯の開催地として決定していたが、W杯で使用予定とされる10のスタジアムの建設工事が大幅に遅れていた。

 英国BBCのインタビューに応じたブラッター会長は「(英国かオーストラリアが代替開催地として有力か?の質問について)はい。しかしその他の国々にも準備が出来る国はまだあるでしょう。例えば、米国やメキシコ、それに日本での開催も可能だろう。それらの国々は十分なスタジアムを持っている。」と語り、不測の事態に備えた選択肢を持ち続けることが必要との考えを示した。

 スタジアム建設工事の遅延問題は2006年にブラッター会長によって開催地が発表されて以来、南アフリカのホスト国としての能力に多くの関係者から疑問の声が上がっていた。

 代替開催地としての報道を受けたイングランド・サッカー協会(English Football Association:FA)は「この段階でFIFAとの議論は全くありませんでした。私たちは世界で最も素晴らしい競技場を持っておりインフラ設備も充実しているが、私たちは南アフリカでの開催を肯定しており報道される内容が仮説であると信じている」と語った。

 写真は、2010年サッカーW杯に向けてダーバン市内に建設工事中のスタジアム(2006年11月21日撮影)。(c)AFP/ALEXANDER JOE