【7月25日 AFP】イタリアサッカー連盟(Federazione Italiana Giuoco CalcioFIGC)は24日、プレシーズンの親善試合中にACミラン(AC Milan)のケビン・コンスタン(Kevin Constant)が観客から人種差別的発言を受けたという申し立てについて調査を開始した。

 FIGCは、「スタジアム内のサポーターからミランのケビン・コンスタンを標的としたチャントが起きたことに関し、人種差別的な出来事として調査を開始した」と声明を発表している。

 ACミランは、23日に行われたTIM杯(TIM Trophy)でセリエAに昇格したばかりのサッスオーロ(US Sassuolo)と対戦。フランス生まれのギニア人選手のコンスタンは、人種差別なやじに応じる様子を見せてスタンドにボールを蹴り込み、ピッチを後にした。

 主審は再び人種差別的なやじが起きれば試合を中止すると観客に忠告し、ACミランはコンスタンに代えて10代のマリオ・ピッチノッキ(Mario Piccinocchi)を投入した。試合は2-1でサッスオーロが勝利した。

 ミランのアドリアーノ・ガッリアーニ(Adriano Galliani)副会長は24日、イタリアのメディアに対し、「人種差別的なやじは恥ずべきことで、許されない。とはいえ、ピッチを去ることもだめだ。良くはない」とコメントしている。

  1月には下部リーグのプロ・パトリア(Pro Patria)との親善試合でACミランのケヴィン・プリンス・ボアテング(Kevin Prince Boateng)が人種差別的なやじを受けて同じくピッチを後にしている。これを受け6月には、プロ・パトリアのサポーター6人が人種的憎悪を引き起こしたとして、それぞれ2か月未満の懲役を科されている。(c)AFP