【2月27日 AFP】イタリア・セリエAは26日、1-1のドローで終わった24日のインテル(Inter Milan)対ACミラン(AC Milan)のミラノダービーでサポーターが人種差別的な行為を行ったとして、インテルに罰金を課すとともに、厳重注意を行ったことを明らかにした。

 セリエAの声明によると、インテルのファンは試合中、相手チームの選手に向けた人種差別的な表現を繰り返したり、スタジアム関係者に何度も注意されたにも関わらず侮辱的なメッセージの書かれたバナーを掲げたりしたという。それに加え、レーザーポインターによるACミランの選手への妨害行為も行ったとして、クラブには5万ユーロ(約600万円)の支払いが命じられた。

 同時にACミランにもサポーターが侮辱的なスローガンを掲示したとして、1万ユーロ(約120万円)の罰金が課された。両クラブとも、問題改善のために警察やその他機関との協力体制を強めるようセリエAから忠告されている。

 試合中、インテルサポーターの一部の過激なファンが空気で膨らませるビニール製バナナ型のおもちゃを試合中に振りかざし、サルの鳴き方を真似た声を出す姿が見られた。

 これらの行動がACミランのマリオ・バロテッリ(Mario Balotelli)に向けられたものなのか、もしくは同クラブに所属するその他の黒人選手、サリー・ムンタリ(Sulley Muntari)、ケヴィン・プリンス・ボアテング(Kevin Prince Boateng)、クリスティアン・サパタ (Cristian Zapata)に対するものだったのかは明らかになっていない。バロテッリはマンチェスター・シティ(Manchester City)からの移籍後初めてインテルの本拠地サン・シーロ・スタジアム(San Siro Stadium)でのダービー戦に出場していた。

 バロッテリはサポーターからの煽りに動じなかったことで称賛されたが、試合後、ファンに対して侮辱的なジェスチャーをしたとして1万ユーロの罰金を課されている。(c)AFP