【12月4日 AFP】イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)に所属するウェズレイ・スナイデル(Wesley Sneijder、28)は、3日に行われた契約交渉で同クラブと決裂し、今冬中に退団する見通しがいっそう強くなった。

 スナイデルは交渉後、伊スポーツ紙ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)に対し「この条件で契約に同意できる理由は全くありません」とコメントした。

 インテルは前週、新たな契約内容に同意しない限りスナイデルを試合に起用しないとの方針を発表。報道によると、スナイデルに対し推定600万ユーロ(約6億4300万円)の減俸に加え、契約を現行より1年長い2016年まで延長することを給与の増額なしに求めているとされる。

 国際プロサッカー選手会(FIFPro)は11月28日、この決定を「脅迫行為である」と非難。この件について、国際サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)に働きかけを行うと述べた。

 一方のインテル側はその3日後の今月1日にアンドレア・ストラマッチョーニ(Andrea Stramaccioni)監督が同選手のメンバー入りの可能性を示唆したものの、最終的に2日のパレルモ(US Citta di Palermo)戦にはスナイデル抜きで臨み、1-0で勝利した。

 ストラマッチョーニ監督は、この決定がインテルのマッシモ・モラッティ(Massimo Moratti)会長からの指示によるものだとの疑いを否定。「会長はまったく関係ない。私の判断だ。彼(スナイデル)よりも良い状態にある選手が何人もいるし、私の仕事は選手を組み合わせて最高のチームを作ることだ」とコメントした。

 スナイデルは3日の交渉が決裂した後、「話したくない。プレーも出来ないのに、どうやって契約を延長したらいいのですか」と語った。

 スナイデルは2010年シーズンで、ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督率いるインテルのセリエAのリーグ優勝、イタリア杯(Italian Cup)、そして1965年以来初となる欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の三冠獲得に貢献した主要選手だった。(c)AFP