【11月20日 AFP】イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)とユベントス(Juventus)が、1月の移籍市場でアルゼンチン代表のファン・ロマン・リケルメ(Juan Roman Riquelme)を獲得するために争奪戦を繰り広げていると19日に報じられた。

 現在籍を置くスペイン・リーガエスパニョーラ1部のビジャレアル(Villarreal CF)で以前ディエゴ・フォルラン(Diego Forlan)と恐るべきコンビを組んでいたリケルメは、確執のあるマヌエル・ペジェグリーニ(Manuel Pellegrini)監督との溝を埋めることができず、1月にイエローサブマリン(ビジャレアルの愛称)から放出されることが規定路線となっている。

 2006-07シーズン以前はチームのスター選手だったにも関わらずペレグリーニ監督の構想から外れたリケルメは、同シーズン途中にはアルゼンチンリーグのボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)にレンタルで放出されていた。

 07-08シーズン開幕前に移籍成立が間近に迫っていたが破談に終わったアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)のリケルメに対する移籍金は900万ユーロ(約14億5000万円)と推定されており、ビジャレアルは同額程度であればイタリアのクラブにリケルメを放出する用意があるものと見られている。

 アルゼンチン代表のチームメイトでインテルに所属するワルテル・サムエル(Walter Samuel)は、イタリアのスポーツ紙ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)に対し「リケルメは遅いと言われているが、私にとっては笑い話だ。彼がいればボールはとても早く動く。偉大な攻撃的ミッドフィールダーであり、そういう選手にこそ頼ることができる。是非インテルに来て欲しい」と語り、ルイス・フィーゴ(Luis Figo)の故障もあり、リケルメのインテル入りを熱烈に後押ししている。

 アルゼンチン代表としてリケルメは、17日に行われた2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)南米予選のボリビア戦では2得点を挙げるなど好調を維持している。

 リケルメに関してはユベントスが優先権を持っていると報じられていたが、インテルは競り落とせると考えており、また一部ではレアル・マドリード(Real Madrid)も同選手に興味を示していると報じられている。(c)AFP