クロップ監督、香川のマンUでの起用法に不満
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【5月22日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)で指揮を執るユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督が、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)でプレーする香川真司(Shinji Kagawa)がチームで中心的な役割を与えられなかったことについて不満を述べた。
2012年の夏にドルトムントからマンチェスター・ユナイテッドに移籍した香川は、移籍1年目でリーグ優勝を経験したが、起用されるポジションは慣れない左サイドハーフが多く、ベンチを温めることもあった。
クロップ監督は英紙ガーディアン(Guardian)に対し、「香川真司は世界最高の選手の一人なのに、マンチェスター・ユナイテッドでは20分しか出場しない。しかも左サイドで!」と語った。
「心が痛むよ。本当に涙が出る。香川にとって最適なポジションは中盤の中央。私が見た中でも、最高レベルのゴールへの嗅覚を持った攻撃的MFだ」
「しかし、多くの日本人にとってマンチェスター・ユナイテッドでプレーすることは、ドルトムントでプレーすることより大きな意味がある。別れ際には、お互いに涙を流しながら20分ほど抱擁を交わしたよ」
25日にバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)との欧州チャンピオンズリーグ2(UEFA Champions League 2012-13)決勝を控えているドルトムントは、すでにマリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)のバイエルン移籍が決まっており、ロベルト・レワンドフスキ(Robert Lewandowski)の退団も噂されている。
クロップ監督は、チーム最高の選手を残留させることができなければ、ブンデスリーガにおけるバイエルンの覇権を崩すことは不可能だとの見解を示した。
「(香川退団の)1年前にはヌリ・サヒン(Nuri Sahin)がチームを去った。レアル・マドリード(Real Madrid)が世界的な強豪クラブだからだ。選手がもう少し待ってくれれば、ドルトムントを世界有数のビッグクラブへ発展させることもできるのに」
また、ドルトムントをチャンピオンズリーグ決勝に導いたことで、クロップ監督自身も欧州の強豪クラブに移る可能性が取り沙汰されているが、本人はチームを離れるつもりはないとコメントしている。
「いろんなクラブを訪ねて、『こんにちは、私にオファーをください』と話したら、動き出すクラブがいくつかあるかもしれない。しかし、私にとってドルトムントのプロジェクトは世界で一番面白い。だから現時点では考えていない」 「3年か4年後に来て欲しいと言われたら、話し合う可能性はある。けれど現時点では、ここが私にとって最高の場所だ」
(c)AFP