【5月11日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)をリーグ優勝に導き、今季限りでの退任が決まっているユップ・ハインケス(Jupp Heynckes)監督が10日、退団後にブンデスリーガのクラブで指揮を執ることはもうないだろうと語った。

 ハインケス監督は今夏にチームの指揮をジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)氏に引き継ぐことが決まっており、11日に本拠地で行われるFCアウクスブルク(FC Augsburg)との試合後には、バイエルンにリーグ優勝のトロフィーが授与される。

 9日に68歳の誕生日を迎えたばかりのハインケス監督は、「さよならを言う時が来たようだ」と述べ、クラブを去ると同時に監督業から引退することを示唆した。

 今シーズンのリーグ戦でわずか1敗しかしていないバイエルンは、すでにリーグの年間最多勝ち点記録を更新しており、ハインケス監督は、「バイエルン・ミュンヘンのような、すべての記録を塗り替えてしまうほどのクラブで監督を経験してしまったら、もはやブンデスリーガの他のクラブで指揮を執りたいという興味が沸かない」と語った。

 通算23度目のドイツ王者となるバイエルンは、25日に英ロンドンのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)でボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)決勝を控えている。

 さらに6月1日には、VfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)と対戦するドイツカップ(German Cup 2012-13)決勝も控えており、ドイツ初の3冠達成を射程圏内にとらえている。

 ハインケス監督はこれまでに2003-04シーズンに率いたシャルケ(Schalke 04)、1998年にチャンピオンズリーグ制覇へと導いたスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)への復帰を否定している。

 レアル・マドリードは来季に向け、ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督の後任選びに取り組んでいるとみられている。

 ハインケス監督のバイエルンでの最後の試合は、18日に行われるボルシア・メンヘングラッドバッハ(Borussia Moenchengladbach)戦となっている。ボルシア・メンヘングラッドバッハは同監督が現役時代に活躍し、その後監督として第一歩を踏み出したゆかりのクラブでもある。(c)AFP